ふりかえりには、ストレスマネージメントの考え方が役に立つ!

最近、ストレスマネージメント、心理学、認知療法などについて、学習しています。

特に、ストレスマネージメントは、ふりかえりに役立つ内容が、たくさんあると感じています。
今回は、
・ストレスマネージメントとは?(特に対処に対する考え方)
・ストレスマネージメントが、ふりかえりでどのように役に立つのか?
を紹介します。

ストレスとは?

ストレスは、医学的な意味として、Hans Selyeに提唱されました。1936年に、ストレス学説を唱え、ストレッサーの生体反応を明らかにしました。

ストレスとストレッサーの定義は、以下の通りです

・ストレス・・・外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応
・ストレッサー・・・ストレスを引き起こす外部環境からの刺激

ストレッサーの4分類

ストレッサーは、4つに分類されています。

・物理的ストレッサー
・科学的ストレッサー
・生物的ストレッサー
・心理的ストレッサー

一般的に、「ストレスを感じる」と認識されやすいのが、心理的ストレッサーです。
「人間関係がうまくいかないのでイライラする」、「仕事の締め切りが近づいており不安になる」などは、みなさんも一度は感じたことがあるのではないでしょうか?

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ストレスマネージメントとは?

ストレスマネージメントには、3つの段階があります。

1.ストレスに気づく
2.ストレスをケアする
3.ストレスを予防する

自身がストレス状態にあることに気づくことが出来るかが、一番重要です。気づけなければ、そもそもケアすることも出来ません。
そして、自身に合ったケアする方法を発見することで、予防できるようになります。

ストレスマネージメントを紹介する上で、気づき方を紹介するのが、本来の順番ですが、今回は、ふりかえりに役立てる方法についてフォーカスするため、「ストレスをケアする」方法について、詳しく紹介します。

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ストレスへのコーピング

コーピングとは、ストレスに対処するという意味です。上記の「ストレスをケアする」ことと同意です。

ストレッサーに対して、コーピングを行うことで、ストレス反応を低減することができます。

コーピングは、以下の2つに分類することができます。
問題焦点型コーピング
情動焦点型コーピング

問題焦点型コーピングとは

問題焦点型コーピングとは、目前の特定の問題を変化させたり、避けたりできる方法を見つけることに焦点化したコーピング法です。

嫌な刺激は、いつまでもストレスが残ります。そのため、ストレッサーをなくせるかどうかを考える必要があるからです。

この方法では、出来事や状況について詳しく調べたり、経験者などから詳しく話を聞いたりします。
問題の原因を考え、問題解決に向かって積極的に取り組み、解決方法を考えたり、解決手順の計画を立てたりします。

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情動焦点型コーピングとは

情動焦点型コーピングとは、情動をあらわにし、リラックスできるようになることを目的としています。
問題解決自体は諦め、考えることをいったんやめて気にしないようにし、出来事や状況について客観的、楽観的に考えられるようになるまで、待ちます。

無理に問題を解決しようとしても、適切でないコーピングは、新たなストレッサーを引き寄せるだけです。ストレッサーをなくしたり、弱めたりできないかを考えます。

友人に愚痴を聞いてもらう、リラクゼーションを行い気分転換をするなどして、ストレッサーから距離を取る方法が具体的な例です。

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2種類のコーピングはバランス良く

問題焦点型コーピングと情動焦点型コーピングの2種類をバランス良く自身の中で持っておくのがベターとされています。

問題焦点型コーピングは、ストレッサーそのものを無くせるメリットがありますが、情動焦点型コーピングと比較すると手段としては重いです。
また、ストレス状態が限界まで来ていると、実施できない内容が多いです。

情動焦点型コーピングは、問題焦点型コーピングと比較すると、軽量に実施できます。しかし、ストレッサーそのものは残り続けるため、ストレス状態自体が解消されることはありません。

そのため、2種類のコーピング法を、バランス良く、手持ちとして持っておく必要があるのです。

また、ストレス状態が限界まで来ている場合、問題焦点型コーピングに取り組むよりも、情動焦点型コーピングに取り組み、まずは冷静になることが重要とされています。

手当たり次第はNGです

自身の中で、良さそうなコーピングを多く持っていることが重要です。
しかし、手当たり次第実施すると、適切でないコーピングを連続で実施してしまい、逆にストレス状態が高まってしまう場合があります。

各コーピングのメリット、デメリットを考え、実施するものを絞る必要があります。

特に、ストレス状態が高い場合は、実施するハードルの低いコーピング法から、取り組むのが良いとされています。

ふりかえりに役立てよう!

2種類のコーピングの考え方は、ふりかえりを実施する際に、非常に役立ちます。

ふりかえりでは、5つのステップを踏むと良いとされています。

1.場を設定する
2.データを収集する
3.アイデアを出す
4.何をすべきかを決定する
5.ふりかえりを終了する

「アイデアを出す」フェーズで、5つのなぜ、フィッシュボーン図といった、原因分析に重きを置く手法を利用すると、問題焦点型コーピングの手法を採用していると言えます。

しかし、チームがいっぱいいっぱいのときには、情動焦点型コーピングと同様、発生している問題と距離を置くことが重要な場面があります。
問題に立ち向かうことで、チームの心が折れてしまい、継続的に活動できなければ、ふりかえりをしても、元も子もありません。
ふりかえりのファシリテーター、スクラムではスクラムマスターといった存在が、チーム状況を把握し、チームが冷静になれるような次にやることを取り組むことができるように促すことも大事です。

特に、怒りや不安といった感情や気分を抑えるには、リラックスすることが良いとされています。身体的にリラックスができれば、気持ちもリラックスできるとされているため、身体的にリラックスできる手法を採用できると効果的です。

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おわりに

今回は、ストレスマネージメントの考え方で、ふりかえりに役に立ちそうな内容を紹介しました。

ふりかえりで、次にやることがうまく決まらないと、悩んでいる方も、多いと思います。
おそらく、問題に対して、効果的な対処法を決めることができない場合が、ほとんどだと思います。

そういった場合には、情動焦点型コーピングのように、問題から一旦離れてることで、冷静になれる手法を採用してみるとよいかもしれません。
冷静になってみると、問題の見え方が変わって、効果的な対処法を思いつくかもしれませんね。

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