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ニコラス・カルペパーの窓|藤本綾子|星の声を奏でるコップ

 たまに尋ねられることがある。「どうやって星の声を聞いているの?」

1.澄んだ空気が行き渡る深夜、
2.雲の合間に目を凝らすと、
3.針で刺したような光がポツポツと見えはじめる。
4.その小さな輝きは音を伴って、はるか地上の私まで届く。

 これが星の声の聞き方だ。

 けれども、雨や曇りが続いたり、ぐったりして目が霞んだりしていると、星々の囁きは聞こえない。仕方がない。晴れ晴れとした夜に、また今度。

 そう自分に言い聞かせるけれど、やはり少しさみしい。それからもうひとつ気がかりなのは、星の声がどんな具合なのか、うまく人に説明できないこと。

 そう思って過ごしていると、綾子さんという方が「星の声を奏でるコップ」を作っていると聞いた。まるでレコードを回転させるように轆轤を回して、星空の音楽を聞かせながら手作業で。

 そのコップを円を描くようにして振ってみると、チリチリ、カラカラ、コロコロと、いつもの天体の音楽がささやかに、確かに鳴り響いた。

藤本綾子|陶芸家 →HP
透光性の土を使った白を基調とした作品を制作。型は使わず全て轆轤で作る一点物になります。[作品展]年2回[受賞]2017年「第25回テーブルウェア大賞」オリジナルデザイン部門優秀賞。

高田怜央|詩人・翻訳家 →Linktree
英国スコットランド育ち、上智大学文学部哲学科卒。バイリンガル詩作および日英双方向の翻訳を行う。詩集に『SAPERE ROMANTIKA』、写真家・遠藤祐輔との共著『KYOTO REMAINS』、作家・川野芽生とのZINE『黎明通信』など。翻訳にヴィム・ヴェンダース監督作『PERFECT DAYS』、CHANEL 2023/24 Cruise Collection『TOMORROW ELECTRIC』、田口犬男「エミリー・ディキンスンからの電話」(MONKEY 英語版 Vol.5)など。2024年11月、第二詩集『ANAMNESIAC』刊行。



作品販売期間
【10月20日(日)21時~22日(火)21時】
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(*諸条件あり)

作家名|藤本綾子
作品名|キラキラコップ

透光磁器
作品サイズ|φ7×h10 cm 
制作年|2024年(新作)

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