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ニコラス・カルペパーの窓|DAY 5|

本記事はオンライン展覧会《ニコラス・カルペパーの窓》DAY 5の配信記録です。本記事をチェックすれば、DAY 5の配信を見落としなく確認できます。本日最終日、全出品作がここスクリプトリウム(note)霧とリボン オンラインショップに並びました。

DAY 5 配信ラインナップ

文|霧とリボン

 秋の到来と共に幕を開けた霧とリボン企画展《植物と香りのネセセールvol.3〜ニコラス・カルペパーの窓》が本日最終日を迎え、全記事の配信が無事終了致しました。
 お好きな時間、お好きな場所からオンライン展覧会を楽しんで下さった皆々様に心より深く感謝申し上げます。

 5日間の会期中に配信した記事は30本(+告知関連記事3本)。参加アーティスト、エッセイ執筆者総勢20組がお届けした作品は89点にのぼりました。本展記事は以下にまとまっていますので、折に触れてぜひまたご高覧下さいませ。

 全89点の作品販売は明日【10月20日(日)21時〜】スタート。通販期間は【10/20・21時〜10/22・21時】3日間です。BASE15%OFFクーポンもぜひご活用下さい(*諸条件あり)。

 文学、アート、モード横断するアーティストの皆様が、それぞれの「窓」を通して出会った賢人「ニコラス・カルペパー」。その出会いの軌跡が作品に託され、霧とリボンに届けられました。

 そこから「もうひとつの出会い」が始まります。
 オンライン展覧会ならではの「作品とエッセイ執筆者との出会い」です。
 今度は執筆者の「窓」から作品と出会った軌跡が霧とリボンに届けられました。
 そして最後に用意されるのが、鑑賞して下さる皆様への「窓」——「作品」と「エッセイ」を菫色の文法で設えた各noteの記事が、新しい世界と出会う「窓」として会期中配信されました。

 窓から眺めた景色はいかがでしたでしょうか。

 オンライン開催の醍醐味は、作品と同じ重さで言葉が配信されることだと思っています。
 アーティスト本人からのコメントは、作品への理解を深める上でとても貴重で、いちファンとして作品同様、毎回心から楽しみにしています。
 そして、気鋭の執筆者の皆様による作品エッセイが、さらに新しい風を運び、豊かな風景を見せてくれるのです。私自身の窓からは決して見えなかった暗がりに光を注ぎ、思いがけない場所まで連れて行ってくれます。するとどうでしょう。自分の中に、ひとつ、またひとつと、素敵な新しい窓が次々開いてゆくのです。

 好奇心旺盛な性分ゆえ、大好きな物事に対して常にもっと知りたい気持ちが溢れています。しかし同時に生来の人見知りであるため、知りたいこと、聞きたいことがあっても直接お伺いすることはかなりご交流を重ねた上でないと難しく、また、お話も上手ではないため緊張してしまい、うまく伝えられないことをもどかしく思うこともしばしばでした。

 パンデミック禍で生まれたオンライン展覧会は、そんな私に想像以上の喜びをもたらしてくれました。

 オンライン展覧会はアーティストの皆様、執筆者の皆様が作品について語るお話を、自分だけの窓から、自分のペースで、緊張することなく、リラックスして聞くことができるのです。また、自分だけの窓ゆえ親密に感じながらも、その実、沈黙の空間なので(まるでディオゲネス・クラブのように)心地良く、自分らしく鑑賞できる喜びがありました。

 この体験は学びとなって、「菫色の小部屋(2023年末閉廊の霧とリボン実店舗)最終年に生かされたように思います。

 実店舗ではお客様から、「ギャラリーは緊張します」「緊張しすぎて来るかどうかギリギリまで迷いました」とのお声を聞くことも少なくありませんでした。心の中で「わかる、わかる、私も!」と叫びながら、お客様の緊張をほぐしたい気持ちが空回りしていたことの多かった日々——

 「オンライン展覧会の佇まいで、お客様をお迎えしてみよう、あたかもここに『自分だけの窓』があるように思って頂きたい、自分のペースで作品を鑑賞しながら、必要な時にはこちらの窓に気づいて頂けるような・・・でも、気づいても、窓は開けても開けなくても良いし、開けたいと思って下さったのなら、執筆者の皆様のやさしい所作をお手本に、ご案内してみよう」と。

 功を奏したかどうかは・・・皆様、どうでしたでしょうか?

 次の菫色の小部屋でお会いする日まで、窓力、磨いておきますネ!

 参加アーティストの皆様、執筆者の皆様、この度は本当にありがとうございました。連日ご高覧下さった皆様へ、改めまして深く感謝申し上げます。

 そして、最後になりましたが、初の連動企画にご賛同下さり、カルペパーへの道筋を選書を通してひらいて下さった草舟あんとす号さまに、心からの敬愛と感謝を申し上げたいと存じます。聡明なお仕事とお優しいお人柄に励まされた会期となりました。SNSの窓から覗いた書棚の風景を、いつまでも胸に刻みたいと思います。

《カルペパーの世界に触れる選書フェア》書棚
草舟あんとす号さま店内

 10/27まで《小川未明作・松村真依子絵『野ばら』ミニ原画展》開催中です。草舟あんとす号さまのXで営業日をご確認の上、ぜひお出かけ下さい。


 それでは、最終日DAY 5の配信記録をお届け致します。
 毎日夜に更新される一日のまとめ記事(本記事)をご覧になれば、見落としなく配信内容をチェックできますので、ぜひご活用下さい。


 「小さくとも思い高く」咲き誇る花々の扉からスタートした最終日。
 誰もが心揺さぶられることでしょう、画家・金田アツ子さまのちいさき植物への慈愛の視線に。その眼差しを慎ましやかに詠われる生命への讃歌として、ヴィクトリア朝文学研究者・熊谷めぐみ様が記録しました。


 どこからか、ローズマリーの香りが漂ってきました。

 最初に出会った漆黒世界から一点、愛らしく温かみのある白の世界が夜空に浮かんでいます。キャンドルブランド・CANDLE STUDIO MAGIERA様によるチャーミングに星座を象った作品を、詩人・映像作家維月 楓さまが小さき者たちと同じ目線で描写します。


 星々の言葉を小さな絵に託した小箱に今日も出会いました。美術作家・tegamiya様のどこまでも優しい語りに、私たちはこの期間ずっと護られ、導いてもらったように思います。引き続き届けられた美しきアミュレット。私たちの窓辺にそっと置きましょう。


 歩いてきた道を振り返った時、いま歩いている道をまっすぐ眺めた時、そこにはいつも季節の植物が存在していました。お散歩しながら植物を愛でるように装身具を制作するジュエリー&アクセサリーブランド・marship様。そのアルチザンの精巧と美学を詩人・映像作家維月 楓さまが植物のしなやかさを持って伝えます。


 夜の帳が降りた頃、とうとう最後の場所へ。

 月明かりと星々が見守る場所で、陶芸家・藤本綾子さまが轆轤を回しています。プライヴェート・ポプリブランド Du Vert au Violetのために香りを包むための容れ物を用意してくれました。どんな風にも染まりながら、常にはじまりである白という色に、想いを託して。


 最終日までお付き合い下さいまして、本当にありがとうございました。
 次のオンラインイベントは来月11月です。
 皆様、ぜひまたお会いしましょう!


本展会期中に配信された記事全30本をご高覧頂けます。


【10月20日(日)21時~22日(火)21時】
BASE【15%OFFクーポン】利用可能
(*諸条件あり)
オンラインショップに本展出品の全作品が並びました

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