医療費絡みの社会問題とマイナ保険証への一本化

医薬品の転売、高齢者への過剰な処方、処方情報の散乱によるオーバードーズ。これらは社会問題として繰り返し報道されています。マイナ保険証への一本化、すなわち健康保険証とマイナンバーとの紐付けはこれらの防止案のひとつです。個人情報の流出やそれによる職業選択の自由への影響などは議論の材料ですが、保険証を普通に利用している側は現行の保険証による不利益を念頭に置いて考えた方が良いかなと思います。

「厚労省、従来の保険証「原則廃止」を提案 異論噴出」(2022/5/25、産経新聞、Yahoo!ニュース)

上の記事はマイナ保険証に必要な機器整備費用の負担への懸念とそれによる義務化への反対意見を紹介しています。日本医師会のとある担当者の方の意見とのことです。負担の程度によるかと思いますが、社会問題による損害額が機器整備の補助金を超えるなら補助してはと思います。損害の把握や推計が難しいから規制が難しいのだと思いますが、具体的な金額が出せれば説得力が違います。

マイナ保険証が強制となる場合、一定期間経過後の履歴削除あるいは省庁のローカルデータへの移行などが選択性となれば国民の反発も減るのかなとか考えたりもします。今更ですがマイナ保険証とお薬手帳が紐付けられるかは分かりませんし、議論には導入の目的が示される必要がありますが。

■参考

年度ごとの医療費統計は厚生労働省のウェブサイトあるいはe-Statで確認できます。厚生労働省のウェブサイトは以下です。

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