【執筆記】また改稿……クライマックスは映像的にしたい
未だに改稿しててゴメンなさい
はい。
実は、昨日今日で9000字くらい改稿しました。
あ、この話です。
具体的には
7話 レオとたっちゃんが旅行の計画を立てるシーン
花火に関する思いを追加
【改稿理由】
8話の盛り上がりのピークは花火大会のシーンなので、その前フリが必要だと思いました。
9話 本編ラストシーン
というか、9話のほぼ半分。
【改稿理由】
のちほど!
旧ラストシーン、ずっと気に入ってなくて、9話読み返すの嫌だった
基本的に私は自作大好きマンですが、明らかに何度も読み返したいシーンと、そうでも無いシーンがございます。
「あいこさん〜」で言ったら、ナモクローホーガンで和気藹々とするシーン、りおちゃん覚醒シーン笑、夢見るバンドワゴンを流すシーン。
「針を置いたら〜」は、9話が実質ラストで、10話はエピローグです。
その重要な9話を、さして読み返したくない。
これは、非常にマズイ。
具体的には、ラストシーンの盛り上がりが足りてない。
考えました。考え続けました。
乏しい経験的に、執筆において、大体の問題は考え続ければ解決できる・案が浮かぶと思っているからです。
ラストシーンは映像美が必要
旧ラストシーンの問題は、モノローグ・会話・地の文の音の描写だけで構成されていたことだ、と思いました。
映像的盛り上がりが足りないのです。
お気に入りの花火大会のシーン、あれはまさに映像美でした。
私は書く時に、特にノってる時は、頭に浮かんだ映像を書き起こす感じで書きます。
しかし、今回ラストシーンは、話を「閉じる」ことに必死で、ひたすら「書いて」いました。
ラストシーンの映像美、について考えたとき、頭に浮かんだのが映画「そして父になる」のラスト(直前)でした。
言わずと知れた、是枝裕和監督の名作。
この映画の 📸 のシーンが大好きで……
一切セリフはなく、映像だけ。
でもそこに、気持ちのグラデーションが見事に表現され、ピークに達した時、涙無しでは観られない(私は)
あんな映像美でカタルシスを表現できたら……と思いました。
映像美のパーツは揃ってんだよ
さて自作に話を戻しますが。
クライマックスで映像美を入れる、これ多分ホントは難しくないぞ?と思いました。
なぜなら、
・海
・色鮮やかなタトゥー
・波の動き
・風の動き
というパーツが揃っているからです。
(全くネタバレを辞さない構え)
これで映像美を描けないのは最早怠慢レベル。
そこでまず考えたのが、
「図案を風で海に吹っ飛ばす」でした。
カラフルな物が海に飛んでいく。しかも鳥の絵。
(全くネタバレを辞さない構え)
しかしこれの弱点は、どう考えたって絶望的な状況にしかならんということです(アカン)
という訳で考え直しです。
子供を保育園から連れて帰る車の中で(運転に集中しつつ)考えました。
鳥だから、やっぱり飛ばしたい
これは、上手く使えば有効な演出だと思いました。
飛ばすなら当然、海、具体的には下関から門司に向けてだと。
さらに、飛ばすなら白い鳥であるべきだと。
この明確な答えは出ないまま、もうひとつの映像的なシーンのアイデアが浮かびました。
紙じゃなく、肌に直接書いちゃえ☆
これです。
レオが、図案を紙に起こすのではなく、たっちゃんの腕に直書きする。
しかも、なかなか消えないコピックを使う擬似タトゥーです。
全然直接的では無いけれど、2人の関係性や、3話のタトゥー彫りに手を添えるシーンなんかを考慮すると、そこはかとなくエロティックでもある!
いいぞ、これはいいぞとハァハァしながら、そこに至る前後の流れをザザっと考えました。
鳥、飛ばせた……
打ち込みながら、
「これ鳥飛ばすの無理かもな〜そこは諦めるかぁ」
と思っていました。
しかしながら、タトゥーを描く上で使った「ある小道具」、これが鳥になる!と気づいたのです。
えげつない興奮でした。
思いついた瞬間泣いてた。
そんなこんなで、ようやく納得のいくラストシーンになりました。
読了済みの方すみません、皆様の読んだラストシーンは、もう私のPC上にしかございません……
もしよろしければ、読んでみてください。
門司から帰って来て、たっちゃんが昼寝から起きるシーン以降です。
考え続ければ、なんとかなる
針を置いたら〜は、本当に難産です。
もうこやつに何日、何文字費やしているか……
公開してないだけで、初稿前に3パターンラストシーン書いてるからね。
ぜんっぜん違うラストになりましたけど。
でも、大改稿中改稿、そして今回のラストシーン改稿を経て、
違和感を放置しない、そして考え続ければ案は出るということを学びました。
いや、これが最前の結末かは分からないけれど、少なくとも格段に良くなったとは思います。
微妙に伏線やタイトル回収した感じになりましたし……。
出来がいい作品なのかは分からないけれど、確実に私に色んなことを教えてくれた作品です。
完成品が他人からどう評価されるかも気になるけど、やっぱり書いている時の「来た!」という感覚や、悩み続けて打開策を見つける努力、これを自分でちゃんと評価してあげたい、と思うところです。