プルのメカニクスについて
自分は6K MMRらへんにまで登るまで、レーニングにおいてどういった状況でプル(サイドレーンウェーブプル)をすべきなのか今ひとつ理解していませんでした。 やっと最近になって具体性を深めて自分の口で説明できるようになったのでメモしておきます。
プルとはそもそも何か
プルとはレーン横に存在しているニュートラルキャンプに湧いているニュートラルクリープをアグロして引っ張り、レーンクリープウェーブのタゲを向かせて攻撃し合わせる事を指します。
プルという言葉の意味するところはこれだけです。
プルをすることで自軍のクリープウェーブを丸ごと1ウェーブ遅らせることができ、自軍のクリープをディナイしつつニュートラルクリープの経験値を得ることができるため、容易にアドバンテージを得ることができます
そう、このプルという行動は一見、メリットしかないように見えるのです
そこが問題で、なまじ脳死でプルするだけで一定のアドバンテージを得ることができる分、へたくそなサポートプレイヤーはひたすらプルしがちです。
次は、このプルという行動の問題点について言及します。
プルは簡単に相方のコアを危険に晒してしまう
一見メリットしかないように見えるプルという行動ですが、タイミングを見誤ると容易にレーンの敗北を導く事になってしまいます。
「サポートはレーニングをしろ」 これは僕がよく配信を拝見するキャリープレイヤーのお言葉なのですが、一定以上のレートになると単独でレーンに放置されたキャリーは容易にゾーニング(クリープウェーブからハラスされて遠ざけられること、経験値とお金を得られなくなる)され、最悪の場合はキルされます。
基本的に序盤のサポートは相方のコアとできるだけ一緒にレーニングをしてあげて、経験値とお金を得られるようにサポートしてあげてください。
(特にポジション5をプレイしている場合)
また、ランクマでは一定のレート(MMR)に上がるまで敵のサポートがキルチャンスを無視してくれる頻度が多いので、脳死でひたすらプルをし続けるサポートでもレートを吸える場合が結構あります。
僕もかつてはそうで、この”脳死でプルをしてしまう”という悪癖は早いうちに抜いてしまった方が上を目指すうえで好都合です。
次は、「でも、いつプルをすればいいの?」という疑問が発生すると思うので、一般的なプルタイミングについて解説します。
プルタイミングとは
初めに言いますが、プルタイミングとはレーンが膠着している場合、発生しません。
上の画像のように、同じレベルのヒーロー4体がウェーブを挟んでにらみ合っている状況で片方のサポートがプルに向かうと、その相方はハラスされ、最悪キルされるでしょう。
しかし、ヒーローのピック相性やレンジクリープのディナイによるレベル差、ハラスした結果キルに繋がった場合など、レーンの状況は常に変化するものです。
以下に、プルできる状況を箇条書きでまとめます
対面のうち誰かをキルできて、相方に対面と1v1させて問題ない時
自軍のウェーブクリープが完全に相手のタワー下に入り、敵のコアがウェーブクリープをキルすることに集中している場合
なんらかの理由で相方をレーンに一人にさせても問題ない時
相手のサポートもプルに向かっていて、レーンに相方と敵のコアしかいない場合
以上の4つの状況下だと、プルをしても問題ない場合が多いです。
注意が必要なのは2つ目と3つ目の状況で、2つ目は相手のタワー下にいるクリープを相手のコアが素早く一掃できたり、そもそもクリープを無視して相方をキルしようと敵のサポートと2v1を仕掛けに来る場合などは相方が危険な状況に置かれる可能性があります。
3つ目の状況は相方がTimberSawやTideHunterなどのタンキ―なヒーローだった場合を想像してもらえればわかりやすいと思うのですが、敵が2v1を仕掛けに来てもキルされない、キルされる前にヘルプに向かうことができる、という状況も含みます。
かつ、そういったヒーローが相方の場合は彼らに経験値を集めた方がよい場合も多いので、プルしてあげた後ロームしてMIDヘルプに向かう事も視野に入ります。
やや細かい話になってしまいましたが、要は
常にレーンの状況を正確に把握し、何をすれば相方のためになるのかを考えることが大切です。
プルしてはいけない状況
ここまではプル自体はぶっちゃけ脳死でアド稼げるムーブって感じの解説をしましたが、プルをしてしまったがために、序盤の大切な時間を無駄にしてしまうような場合を紹介します。
レーンに大勝利していて、タワーの破壊が狙える場合
対面がタワー下で相方をハラスできたり、タワーダイブして相方のキルを狙えるような場合
敵のクリープウェーブが大きく、レーンが下がることが予想される場合
上記の3つの場合は絶対にプルしてはいけません。
1番目はプルによる小さなアドよりもタワーを壊すことによる大きなアドを優先するべき場合です。
逆に言えば、3番目の例のように、タワーを折られそうな時ほどプルしてはいけないという事でもあります。
2番目は相方があまり生存能力の高くないコアヒーローだった場合特に注意しなければなりません。こういった場合は特に一緒にレーニングしてあげて、敵のやりたいムーヴを妨害しましょう。
以上です、いかがだったでしょうか
サポートをやるうえで重要なプルのメカニクスの一端を解説しました。
参考になれば幸いです。
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