エニシダのーと

今太郎(推定10才・雑種犬)との、凸凹した日々

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今太郎(推定10才・雑種犬)との、凸凹した日々

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謎の少年と、ゆめのちゃんのこと

土曜日の仕事が割に早く終わったので、明るいうちに散歩に出た。 犬に任せて歩くと、珍しく繁華街を避け、静かな住宅地方面へ。 ダッサいMA1風ジャケットを、半分脱げ気味に羽織ってる少年がぷらぷら寄ってきて、犬をみてかわいいね、と話しかけてきた。 少年『この犬、なんさい?』(8才。キミは?) 少『オレも8才』(じゃあ同じだね) 犬はあちこち嗅ぐフリをしながら、こういうチビな人間は、いつ何を仕掛けて来るのかわからないんだよな、といったテイで警戒している。 少『オレのおばあ

    • 極めて個人的な追悼

      恩人のひとりを追悼したいと思うのだが、追悼文ってのは往々にして自分語りになることが多い。 故人はあずかり知らぬ彼岸におられるから、悲しんでる自分がどうしても中心に居座ってしまうんだな。 まあでも、それも故人からの最後のギフトなのかもしれない。 自分と相手との交換を思い出すなかで、新たな自分を客観視する旅。 アキさんは、抑制の効いたプロフェッショナルだった。 我々のために、正確でわかりやすいコラムをこの世に現すまでに、どれほど探求して最新の論文を見つけ出し読み込んで血肉にし

      • ウーマン・イン・ストールのネタバレ

        というか、オレ的解釈。 現場が女性トイレか男性トイレかによって、危機に晒されてるのはどっちなのかがひっくり返るって解釈したんやけどあってる? 1回目は、トイレに着替えに入った女性にしつこく話しかけるヤバめな男性キタ!って思い込んで観てしまうから、 女性が意を決して出てくときにめっちゃドキドキしちゃうけど、 ラストシーンで、勘違いして男性トイレに入っちゃってたのは女性だって明かされる。 で、2回目観ると、 女性が入ったのは小便器がない男子トイレで、他の個室は故障してるから

        • いつもいつまでも

          この子には○○が出来るようになって欲しいんです!と望む親に、 『出来たいか出来たくないかは子ども自身が決めることですよ』という台詞を、それこそもう何百回何千回と、尊大な態度でのたまう仕事をしてきた。 人生のほとんどを賭けてそこは揺るがないと自負してきたのに、 相手がイヌとなるとたちまち侮って、 散歩がたくさん楽しめる子になって欲しいとか、 イヌの友だちと無邪気に遊んで欲しいとか勝手に望み、 今太郎がそれを出来ない(やらない)といちいちガッカリしたり自分をダメな飼い主だと責め

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        謎の少年と、ゆめのちゃんのこと

          何にでも名前つけがち

          我が家に遊びにきた人全員が、「なにこの家迷子になりそう」って言うくらい、変な作りの家に住んでいる。 別に英国貴族の城みたいにだだっ広いわけじゃなくて、そもそも素人(義母)が図面を引いたのを、コミュ障の息子兄弟があーだこーだ意見というか主張というか文句を言った結果、なんだこのスペースは?という空間があったり、普通の家なのにトイレの和式と洋式が並んでたり、 永平寺の僧なら余裕で住めそうな広さのトイレがあったりする。 そこに引っ越してきたヨメたる私がまたエラく自己主張の激しい人

          何にでも名前つけがち

          歩くことをいったん忘れまへんかー

          私、最近思うのやけど、そもそもお犬を日常的にお外に連れ出すことを「さんぽ」言うのやめようや? 散歩は距離やない、質や、とかよく言うけども、「さんぽ」って言葉がもう「どこか目的地に向かって歩く」「コースがある」ちゅうニュアンス、先に来すぎるねん。 いや、歩きたい犬はコース決めてせっせと歩いたらええんやけど、そもそも犬を自由に外に放しておくとな、そんな遠くへは行かへんもんなんやで。 ノイヌが逃走して行方不明になるケースとか、未去勢オスの恋わずらいとかはおいといて、正しい野良

          歩くことをいったん忘れまへんかー

          去年の、なんもわかっちゃいない私と桜の話

          2021年の春に呟いた連ツイを、自戒もこめてまとめておく。 2021年3月27日 今日はお天気もサイコーで、公園に着いたらたくさんの可愛いお犬連れたファミリーやカップルが、満開の桜の下で楽しそうなのが、車からよく見えた。 そんなストレスフルなとこに、人混み苦手な今太郎を連れてったら大変なことになるので、 なるべく人のいないとこを歩こうと、誰もいない一番端っこの駐車場に車を停め、 公園とは反対側の河川敷の、整備されてない薮道を歩くことにしたんだった。 とはいえ正直、私だっ

          去年の、なんもわかっちゃいない私と桜の話

          オレの街を歩くのだ

          保護犬・今太郎を引き取って1年半、またまたフェーズが移行しておさんぽヤダヤダ期が終わり、ヒマさえあれば、ちょっとすいませんちょっくら外の様子を見に行きたいのですが、と主張するようになった。 特に夜の部の散歩は、私の仕事終わりからご飯食べてすぐ、街中をパトロールすることにしたらしい。 昼間騒々しかった辺りの様子を慎重に点検しながら、帰宅する人々の足元をすり抜け、電柱から電柱へと、ジグザグ歩きしながら熱心に嗅いでいる。 今日はいつもより遅めの出発だったので、スナックやガールズ

          オレの街を歩くのだ

          死について、とっ散らかった考察

          音楽家の福間創さんが亡くなった。 https://tvfan.kyodo.co.jp/music/news-music/1309647 P-MODELはかっこよかった。ヤプーズも好きだった。 病を得てから、日常的に死と隣り合わせの日々を生き切ったのだとしたら、それだけで偉業を成し遂げたと言ってもいい。 盟友の平沢進氏の追悼メッセージの中に、こんな1文があった。 『本来なら『福間は隣接次元に漏れた』と表現するところだが、彼が抱く彼なりの宇宙観と彼なりの生命観による然るべ

          死について、とっ散らかった考察

          うんこと散歩は別な件

          最近の今太郎は、ようやくお家の子としての自信がみなぎってきたせいか、永きに渡る引きこもり犬の名を返上して、私がスマホと財布を持つと『出かけるの?オレも行くよ!』とすぐさま尻にくっついて来るようになった。 また彼は元・放浪犬らしく、排泄は外派、しかも土派、出来れば薮派だったのだが、これも最近、なぜか家の庭先でオシッコするようになった。 ガレージに降りて車に乗る前に必ず、 『ちょっとまって、オシッコしてくるね!』 と言ってサッサとひとりで庭に行き、義母が大事にしているギボウシ

          うんこと散歩は別な件

          【犬のトレーニングあれこれと犬雑談と、それ以外】のまとめ

          先日衝動的に開いたスペースで話されたことの覚え書き。 ホスト ・ エニシダ 共同ホスト ・ アクアのボスさん エニシダが聞きたかったこと巷に溢れる二大巨頭、 「強権的体罰アリ、上下関係は大事だぞ!の古風なしつけ」  vs  「犬の権利や福祉を尊重、最先端の動物行動学に基づいたドッグトレーニング」  今夜ばかりはお互いがお互いを批判、貶め合わず、それぞれを採用、支持している飼い主及び関係者の言い分というか心情を、忌憚なく開帳し合おうではないか! ていうか、エニシダは知り

          【犬のトレーニングあれこれと犬雑談と、それ以外】のまとめ

          興奮しているのは誰か

          縁あって、先週から新しいトレーナーの指導を受けている。犬の自発的な意志を最優先するという理念はそのままに、さらにそれを暮らしの細部に渡るまで見直し、点検し、あらゆるストレスを徹底的に無くしていくというレッスンだ。 この先生がまた、パワフルで緻密で率直、考えにブレがなく、おまけに圧倒的な知識量。 これまで見ていただいていたK先生は、こちらの考え方をじっくり観察した上で、根底の理念を段階を踏んで丁寧にレクチャーするというやり方で、常に『どう?ついてこれてる?』『理解出来てます

          興奮しているのは誰か

          雑種犬は稀か稀じゃないか

          家の前で知らんおっちゃんに、今氏が絶対ボーダーコリーだと言い張られた件。 https://twitter.com/imataro20200706/status/1425375432623284226?s=21 さっきシッコ出ししてたら、またまたそのおっちゃんに遭遇したんだけど、おっちゃん先日の自分の無茶振りすっかり忘れたのか、始めて会うような顔でまた『…この犬、ボーダーコリー?』て聞いてきた。 耳が遠いという可能性も踏まえてかなり大きな声で、『いや雑種です!』て叫んだら

          雑種犬は稀か稀じゃないか

          絶対トトロじゃない

          犬のための山のお家、略して犬山家に移って一週間が経った。 荒れ放題の雑木林(庭)を開墾した話でも書こうと思ったけど、やめた。あれをもう一度反芻する気力がない。たかが200坪と言うなかれ、どこまでもヘタレ。 今太郎は、初日の夜にいきなり開墾前の庭の藪の中で行方不明になるという小事件があったものの、順調に新しい家や環境に慣れている。 しかしここへきて、全く想定外の新たな課題にぶち当たってしまった。 犬山家は一応管理別荘地の敷地内なのだが、その一番端っこのヘリのところに建っ

          絶対トトロじゃない

          今太郎の、言うとおりだった

          実家行った話の続きを書こうと思ったんだけど、相変わらずの刹那脳が炸裂して、何を書きたかったのか、忘れた。 雷が怖い今ちゃんが、実家の大きな座卓の下に無理やり潜り込んでいたら、天然の権化たる母(82)が『そんなとこ入って狭いでしょう、よっこら!』と言って矢よりも早く座卓を起こし、今ちゃんをむき出しにしてしまったことだったかな。 私はアワワワワなんてことすんの!てなったけど、案外今太郎は平常心で、急に明るく…なった…?みたいな感じでフツーに絨毯の上に転がったままだった。 さ

          今太郎の、言うとおりだった

          実家チャレンジ成功

          高齢の両親が無事にワクチン済んだというので、実に1年近くぶりくらいに実家へ行ってきた。 今太郎は2回目の訪問。前回はまだ我が家のメンバーにすらも慣れていない頃だったので、知らない家とか知らない人とかじゃなくて、とにかくもう全部知らない人だし知らない場所だかんね!ていう気持ちだったと思うし、その頃唯一の「よすが」だった私(まだよく知らないオバサン)にくっついて居るしかなく、今思えば激動の訪問だったんだろな…気の毒した。 今回は出張トレーナーの先生から、はじめての場所や建物に

          実家チャレンジ成功