【アニメ感想】あのときの情動を君に【よふかしのうた】
さて、アニメと言えばリコリスリコイル。
そう言われて久しい昨今ですが、天邪鬼な私がおススメしたいのは「よふかしのうた」です。
私は天邪鬼ですが、本作は全うで純粋でどうしようもない中学生の物語です。
よふかしのうた
週刊少年サンデーで連載中のマンガ原作のアニメです。
もちろんマンガも読んでいたんですが、なんとなく見たアニメが最高でした。
思春期に感じていたあの感情
私は自分にもある感情を物語を通して感じるとどうしようもなく好きになってしまう病にかかっています(ひぐらしの記事)。
この物語では吸血鬼との日常というフィクションを通して中学生の時のあの青臭い感情を思い起こさせてくれます。
未熟で不完全で、それを自覚しているのに、どうしようもなく万能感にあふれている思春期のあれです。
その気持ちを作品を通して伝えてくれているのが、本作な訳です。
それがアニメでは特に上手く表現出来ていたので、非常に気に入りました。
おっさんこそ見て欲しい
”思春期に感じていたあの感情”を蘇らせてくれる事間違いなしです。
一部のおっさんは、あまりの青臭さに、その情動に耐えきれないかもしれません。
でも、強く感情を引き出す物語は、総じて良い作品です。
私と一緒に身悶えながら見ませんか。
アニメで化けた
何と言ってもアニメです。
絵が動く、音が付く、キャラクタが喋る。
アニメっていうのはどうしようもなくインパクトが強いんです。
もちろん映画とかもそうですね。
普段マンガを読んでいる私からすると、映像の暴力が過ぎるという感想です。
少なくとも本作をマンガで読んだ時は、ここまで強い情動は感じませんでした。しっかり読めば違ったかもしれませんが、そうでは無かったんですね。
ボーッと眺めているだけで耐えられなくなるくらいのパンチが映像にはありますね。
OPが至高
夜っぽくてマッチしている最高のOP, ED。
物語の非日常・夜とマッチしていて最高なんです。
2億年ぶりに歌詞を見た
普段全く音楽を聴かない人間です。
仕事中に人間の声が耳障りで、少しだけJAZZを聞くことはありますけど、特別好きなわけではありませんし、JAZZミュージシャンの一人も知りません。
でも、良すぎて歌詞まで見るに至ったと。
そしたらワードチョイスも良くてええ曲や…となりました。
というか、調べてみたらこのアニメのために作られた曲?らしいですね。
納得しました。
吸血鬼になる願いを禁断の果実に例えていたり、イチジクの葉だったり…。
特に、イチジクの葉なんですよ!
イチジクの葉はwikiを読んでください。
恥ずかしい事を隠すための葉っぱです。
歌詞は「イチジクの葉が右左」ですよね。
右左と揺れたら見えちゃいますよ!
いや、本作は”思春期に感じていたあの感情”が蘇る作品です。
あの今となっては恥ずかしくて隠したい感情が思い出されてどうしようもなくなるのが本作の良さです。
少なくとも私はそうです。
つまり、「イチジクの葉が右左」と揺れた時に見えるのは、”思春期に感じていたあの感情”なんですよ!
見せてんのよ!という事。
初めに吸血鬼=禁断の果実(リンゴ)と例えていて、その繋がりを活かしてイチジクの葉というワードチョイスをしています。それが”思春期に感じていたあの感情”が見え隠れする事ともリンクしていて凄まじい。
シナジービンビンです。
まあ、Creepy Nutsさんがそんな意味を込めてるかは知りません。勝手感じて勝手に好きになっているだけです。
ちなみにアニメーションはEDの方がよく出来ていると思いました。
EDも好き。
アニメーションも良い
言いたい事は大体言えたと思いますが、アニメーションも素晴らしいです。
まあ手を抜いていない部分が無いとは言えませんが、許せる範囲です。
何より、決めるべきシーンが決まっているのが最高です。
基本的にはなずなちゃんが可愛い事は当然として、妙に色気があったり格好良かったり。そういう多面的でミステリアスな魅力をしっかり表現できています。
製作はライデンフィルムなんですけど、知りませんでした。
トリガーと同じウルトラスーパーピクチャーズを親会社に持つ会社みたいです。
決める時の止め絵の使い方が上手かったのでシャフトとかそっちと関わりのある会社かと思ったんですが、違ったようです。
カットを割る(アップ)、少し動く、止め絵。
この見せ方が上手くてOPでもEDでも第一話中でも決まっていました。
OPで言えば、冒頭のダンスシーンですね。
良かったです。
まとめ
OP, EDが素晴らしいです。
アニメで作品の良さが一層際立っています。
作品自体に感じる”思春期に感じていたあの感情”が刺さりました。
みんなもぜってぇ見てくれよな!
マンガも3巻までは無料公開中らしいです。
蛇足
普通に吸血鬼の女の子と中学生の男の子のストーリとしても面白い物語です。
近年よくある女性側に大胆な行動を取らせるラブコメとしても良く出来ています。これって海外の映画でポリコレ関係で色々な配役がされるのに似ていて。
これまで大胆な行動を取るのは常に男性キャラクタでしたし、現実でもそうあるべきと言った考えが支配的でした。
映画界隈でのポリコレの是非は私には良く分かりませんが、今日のマンガ・アニメに広く普及した女性側がリードするストーリは日本流のポリコレと言えそうです。
そして、それは映画のそれとは異なり国内においては受け入れられていると思えます。ポリコレとして捉えられないほどに。
しかしそれは別の人たちに不快となっていたりして、ポリコレとは何ぞやという気持ちにもなりますけどね。
補足
聖書のいわゆる禁断の果実は、厳密にはリンゴではないらしいです(wiki)。
まあそんなことはどうでも良い。
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