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トビタテ高校留学 親の視点で振り返る4つの「良かったこと」

文科省と民間企業が共同で行なっているトビタテ!奨学金。日本の高校生・大学生の留学を支援するための制度だ。円安・物価高が進む中、支給型(貸与でなく)の奨学金は本当にありがたい。

いま、来年度に向けた応募の資料が公式ページで段階的に公開されている。私の子どもは高校でトビタテ留学をして、本人にとっても親にとっても、非常に貴重な体験となった。

事前の各種準備をするにあたって、親の立場で知りたいことがウェブ上であまり見当たらないことに気づいた。そこで自分の経験を何度か noteに記してきた。

まだ他に書きたいことがあるのだが、自分が中小企業診断士を目指すことにして、そのための学びでしばらく手一杯になっていた。これからまた再開していくつもりだ。

今回は、親の立場から子どもがトビタテ留学をして良かったと感じる点を簡単に振り返りつつ、今までに私が書いた関連記事へのリンクををまとめて紹介する。多少でも、トビタテ留学に興味がある方の参考になればと思う。


親として良かったと思うこと

子どもの体験の幅を広げ自立心を養えるとか、奨学金により家計の負担が少なくなるといったことは、もちろんトビタテ留学の大きな魅力だ。そのあたりの一般的なことについては、この本などを読むとよいだろう。

私がいま思い返して具体的に「これは良かった」と思うのはこんな4つの点だ。

①子どものこれまでを振り返り、今後の夢や目標をともに確認するきっかけになった

トビタテの応募資料は、項目・内容ともにかなりボリュームがある。我が家では、途中で「高校のサポートはあまり期待できないな」と気づいたため、私が応募資料の各項目をひとつずつ確認して子どもが書いた内容について「これはどういうこと?」、「もう少しこんな要素も入れてみたら?」など、話し合って内容をブラッシュアップした。応募資料関連のことはこちらの記事に詳しく書いている。

子どもが高校生にもなると、普段しっかり話をする機会が減ってくる。トビタテへの応募をきっかけに、この子はこんなことに興味を持っているのか、こういう風に考えてるんだといったことを知ることができた。親として貴重なことだったと思う。

②トビタテの経験が、子どもが大学の自己推薦入試に挑戦する上で大きな強みとなった

高校3年生の夏頃までにトビタテ留学をすると、その経験を生かした大学出願を検討することができる。トビタテで語学力を徹底的に磨いて一般入試に臨む方法も案としては考えられるが、多くのトビタテ留学は1ヶ月以内だというから、そこまでの効果は期待しづらい。大学入試でよりトビタテ経験を生かせるのは、推薦入試での応募資料や面接だろう。

推薦入試に向けた自己PRや「これまでに打ち込んできたこと」で、明確にほかの応募者と差別化できる内容を書ける子は限られると思う。部活の全国大会で表彰台に上がったとか、高校生を対象とするコンテストで優秀な成績を収めたとか。

トビタテは、そこまで飛び突けてはいなくとも、自己推薦の書類出願で大きな強みのひとつになり得る。それを私の子どもの入試で実感した。

これは、トビタテ留学が「自分でテーマを決め、自分で現地の受入機関を探す」と出願者の自主性を重んじていることと関連している。例えば、高校が募集する1ヶ月のサマー留学プログラムに参加するよりも、トビタテで自ら行きたい場所・学びたいことを決めて1ヶ月留学する方がずっと濃密な経験になると思う。その自主的な体験がそのまま、大学出願資料や面接での説得力につながる。

ただ、念のために書いておくと我が家では「大学入試を有利にするために」トビタテ留学した訳ではない。子どもが海外で探究したいことがあり、それを実現する術としてトビタテに申し込んだ。テーマに最も適した時期に留学したため日本の高校をそれなりに休むことになり、その時点で子どもの高校が設定する指定校推薦の対象からは外れることになった。受験にも役立ったというのは、あくまで結果としての後日譚である。

③大学への願書作成や面接対策などでも、子どもとしっかり話し合うことができた

上の②と関わることだが、自己推薦入試でアピールできる要素を持っていても、それをどのように出願書類に落とし込むか、面接官に伝えるかというのは、やはり十分に練り込まなければならない。そこに親がサポートする余地が生まれる。

私の子どもは、トビタテの書類作成と面接を通じてその点を十分に認識したようだ。大学の自己推薦出願にあたっては、自分から「書類見て」「面接での自己紹介原稿見て」と相談してきた。

そこで、これまでの学校内外での活動やトビタテの経験をいかにして希望する大学・学部の方向性と合わせていくかを子どもと話し合い、出願書類などの準備を進めた。これも、子どもか将来に向けてどんなことを考えているのかを知る、よい機会となった。

④子どものトビタテ留学や大学受験の準備をサポートするうちに、自分も刺激を受けて「何かやらなきゃ」と思うようになった

トビタテや大学受験(特に応募時の作文や面接がある推薦入試)への挑戦は、子どもがどんなことをやっていきたいのかという夢をともに考えることでもある。

いろんなことを話して書類の内容を確認したりするうちに、「自分もいい歳だけど何か新しいことを始めてみようか」という気持ちになってきた。

英検1級ってどんなもんだろうと過去問にトライしてみたり。

中小企業診断士を目指すことに決めて勉強したり(こちらは2次試験の結果待ち)。

これらは、子どもが挑戦する姿に刺激されて私も踏み出そうとしたものである。全く予期していなかった、思わぬ「トビタテ効果」だ。

このように、高校でのトビタテ留学は、子どもにとって貴重な経験だっただけでなく、親としても子どもと対話しながら同じ方向を目指して進んでいく、またとない機会となった。出願準備や受入機関探しなどに親もしっかり関わるとなるとなかなか大変だが、その価値は十分あったと思う。もしお子さんがトビタテ留学に興味を持っているなら、ぜひ挑戦されてみることをおすすめしたい。

これまでに書いたトビタテ関連の記事

ここからは、私がこれまでにnoteで書いたトビタテ関連の記事へのリンクを記す。具体的なノウハウなどを記した一部の記事は有料にしている。関心分野のテーマがあれば、ご覧になっていただければと思う。




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