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昔の職場の先輩から大きな挑戦の話を聞いて、刺激を受けた

数年ぶりに、以前の職場で一緒に働いた先輩と食事に行った。私が20代の頃、まだ誰かを先輩と呼ぶことに何の抵抗もなかった頃に一緒に働いた人だ。

職場を変えたときは、無理に人付き合いを継続しようとはしない。連絡が途絶えた人がほとんどだ。でもその先輩とは気が合って、以降も1、2年に一度、食事に出かけている。今回は大分と間隔が空き、最近どうしてるんだろうと楽しみに店に向かった。

互いの近況を知らせ合っているうちに、その先輩が何気なく、いま資格を目指してるんだよねと口にした。中小企業診断士を目指している私としては、スルーできない話だ。掘り下げて聞いてみて驚いた。日本の資格ではなく、アメリカでよく知られた相当難関だと思われる某資格を受験しようとしていたのだ。思わずえっ!と声が出た。

さらに質問を重ねていくと、その資格を目指すため、この数年で学部レベルからオンラインで学習をしなおし、修士号まで取ったとのこと。その上で英語も勉強して、資格試験を受けるタイミングを見計らっているというのだ。

ほんと、驚いた。仕事はちゃんとするけど、真面目というよりは趣味も大事に明るく楽しくという感じの人だと思っていたからだ。

その先輩は、目指す資格と関連する仕事をしている。でも日常の仕事でそこまで高度かつ国際的な内容が、どれほど必要となるのだろうか。それも気になって聞いてみた。すると、

「いやー普段の仕事にはあんま影響しないかもな。でもやってみたいんだよ!君も、別に走る必要ないのにフルマラソンとかもっと長い距離とか、走ってるだろ。それと一緒。」

と笑いながら言われた。長年働いて色々な経験をしてきた上で、思うままに挑戦したいこととしてその資格に行き着いたんだな、と受け取った。「やってみたいんだよ」というのは、すごく腹落ちする言葉だった。

歳をとってくると記憶力も気力も体力も、徐々に落ちてくる。40を過ぎた頃から少しずつそれを実感する機会が増えてきた。それは別に嫌なことではなく、自然な流れだと思っている。親はだんだん衰え、その分子どもたちは育ってくる。

でも、そういう緩やかな下り坂の中でも、やりたいことを見つけて自分のペースで取り組めば、その時々の挑戦はできる。先輩の話を聞いて、そんなことを考えた。

これは資格試験に限ったことではない。

私は今は中小企業診断士という目標を掲げているが、それに限らず、今後も自分が取り組みたいことを見つけて、マイペースで楽しみながらそれに向けて進んでいきたい。帰り道に、そんなことを考えさせられた。


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