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中小企業診断士1次試験を初年度突破する(2) 利用した講座
昨年、中小企業診断士の1次試験を自分なりのスキマ時間活用勉強法でストレート合格した。2次の筆記試験は、まもなく発表される結果待ちだ。
夏の1次試験に向け、勉強を始めたという人、受験を検討中の人が多くいるのが今の時期だと思う。幾らかの参考に、私が1次試験に向けどのようにスキマ時間も利用した勉強を昨年行なったかをまとめていく。
前回は、総勉強時間について書いた。こちらもお読みいただくと、よりイメージがつかめると思う。
今回は、利用講座について書く。
利用講座
私はStudying (スタディング)の中小企業診断士講座を利用した。収録された動画による講義を、好きな時間にオンラインで視聴するスタイルの講座だ。ここを選んだ理由はいくつかある。
毎週通って講義を受けるタイプのスクールは、仕事が遅くなることもあり時間が取りにくい。週末を丸々スクールに使うのは避けたかった。そして通学のための時間も使いたくなかった。
一方で、自分で机に向かってしっかり独学できる時間は限られており、スキマ時間を学びに使える何らかのガイド役が必要だと考えた。
オンライン講座の中でもスタディングはシンプルな最安プランが5万円以下と、他社と比べて金額が安かった。
スタディングのシンプルなプランは1次試験の講座全体(科目1〜7まで)の総講義時間が他社と比べて短めで、繰り返し回して聞きやすいと思った。2024年度分の講座について、基礎部分は58時間、プラスαの補足部分を伝えるフォローアップ部分が20時間となっている。
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最終的には、好きなときに動画講義を使えて費用面でも5万円程度から利用できる、スタディングと診断士ゼミナールを候補として考えた。そしてスタディングを選んだ。この2社の比較は、昨年4月の記事に書いている。
私は実際に使ったのはスタディングだけなので、他社との詳しい比較はできない。スタディングは不満点もあったが、「とにかく繰り返し聞き、記憶力が落ちている頭に少しずつ基本的な事柄を染み込ませていく」という私の目的には、概ね合っていたと思う。私が1次試験に合格する力をつけたうち5割〜6割ぐらいは、スタディングのおかげだろう。
使用プラン
私はスタディングで、テキストも問題集も質問チケットも付いていないミニマムプランを申し込んだ。これがスタディングで最安値のプランだ。現在出ている2025年度受験用のミニマムプランは48400円となっている。昨年も同額か、ほぼ同じぐらいの金額だったはずだ。
私はスタディングの関係者でも回し者でもないが、1/14までにスタディングに新規登録すると15%割引のクーポンがもらえるらしい。
この1年強、スタディングからいろいろなメールが届いているが、15%が最大の割引幅だ。10%割引は比較的頻繁に行われているが、15%は「いま講座会員を獲得したい」という時期に行われるのだろう。もしスタディングの講座利用を考えているのであれば、タイミングが合えば15%OFFのタイミングを狙いたい。
利用方法
私のスタディングの利用方法は、「とにかく聞く」、「繰り返し聞く」ことだった。最初は何もわからなくても、ひたすら聞いた。目指したのは、20日間でひと回りさせること。
上に書いたように、スタディングのミニマムな講座は基礎部分58時間+フォローアップ20時間の78時間。2倍速で聞くと39時間。1日2時間かけると、だいたい20日で1周できる。フォローアップを省いて基礎部分だけなら、1日1.5時間で20日かけて1周だ(2倍速)。
私の場合、平日は往復の通勤時間のうち、歩きの部分で30分。職場の昼休みに30分。帰宅後の食器洗いなどをしながら30分というのがベースとなるスタディングの聴取時間だった。基本は、歩きながら、家事をしながらなど、「ながら」の耳だけ勉強だ。
聞くだけの勉強は、科目によって効果に差が出る。文系的な学習ができる経営理論や経営法務は繰り返し聞くことである程度理解を深められた。一方、計算式や図表が出てくる財務・会計や経済学は、聞くだけでは理解しづらい部分がある。これらの科目は、昼休みや帰宅後のフリータイムに、聞くだけでなく動画も見ながら理解を進めようとした。
あと、中小企業経営・中小企業政策については暗記系なので聞くだけでも何とかなりそうなものだが、理論とかでなく「なぜそうなるのか」というつながりがないため、私は全然覚えられずかなり苦戦した。
休日は、ランニングで60〜90分、スタディングを聞いた。うまく理解できないところを、家に戻ってから動画で見返したりした。
スタディングでよかった点のひとつは、自分のアカウントを使ってスマホブラウザの複数のタブで画面を開いてログインし、別々の進行状況の講座を並立して進めていける点だった。私はメインとするひとつの画面はひたすら順番に講義を進めていくものとして使い、個別の復習や重点的な見直し用に別の画面でログインした分を使っていた、
イヤホンは大事
スキマ時間を使って耳からのながら学習を進めるためには、イヤホンが重要になる。使いやすく邪魔にならないもの。小型で軽くて持ち運びやすく、それでいてなくしにくいもの。
私はShokzの骨伝導イヤホンOpenRun Miniを使った。座っているときも歩くときも、ランニングでも使える優れものだ。17880円と高いのは事実だが、その価値はあると個人的には感じている。中小企業診断士の学習に限らず、Audibleでオーディオブックを聴いたり英語のポッドキャストを聴いたりするときにも使っている。
今はAmazonで3600円OFFのクーポン配布中と書いてあった。このイヤホンは、通常のOpenRunと小さめのOpenRun Miniがある。日本人で、普段帽子を被ったりするとき特に「自分は頭が大きめだ」という意識がなければ、OpenRun Miniのサイズで合うことが多いと思う。
コズミックブラックの色を耳にかけていると、黒髪の人は前や後ろから見たときに付けていることがすぐにはわかりづらい。職場で昼休みにスタディングを聞く際、周りの人から気にされないよう目立たず勉強するのにも役立った。
スタディングでイマイチだった点
スタディングには大変お世話になったが、全部がよかったわけではない。これは何とかならないかと感じた点もあった。
動画によって音声レベルに差があり、中には音が小さく聞き取りづらいものがある
講座の接続が不安定なときがあり、何度も再接続のボタンを押さなければならないことがある
というのが、私の二大不満だった。特に最初の点は、歩いているときに周りで多少音が大きくなっただけでも音声が聞き取れなくなることがあり、どうにかならないものかと度々感じていた。
スタディングを使わなくても合格できたか
自分でテキストを購入し、1日3時間ほどしっかり勉強できる時間を確保できて、気を散らさず勉強できるのであれば、スタディングやほかの各種講座、通いのスクールなどを使わずに中小企業診断士の1次試験に合格できるのではないか、というのが私の実感だ。
私はそこまで机に向かう時間はとても確保できなかったし、もし仮にできたとしても、その時間ずっと集中して勉強するのは自分には難しかっただろうと思う。私には、スタディングが必要だった。
耳を使ったスキマ時間の勉強で少しずつでも前に向かって進めたことが、1次にストレート合格できたひとつの肝だったというのが私の振り返りだ。
一方、スタディングだけでは合格できなかったとも考えている。基礎部分はスタディングでかなり身についたが、試験で合格に必要な得点を取るためにはそれだけでは足りなかったということだ。
この点は、使用した教材とともに次回書く。
〈続編〉