中小企業診断士2次試験 雑感〜11か月間、挑戦の区切り
中小企業診断士の2次試験(筆記)が終わった。難しかった。合否の発表は2ヶ月半後で、受かっていれば最後の口述(面接)に進む。昨年12月にスタートした、11ヶ月間の学びがひとまず大きな区切りを迎えた。
2次試験の雑感と受験会場の環境などをまとめておく。1次試験の時と同様、来年以降どなたかの参考になれば幸いだ。あるいは、私が来年も受験することになったら自分で見に来るだろう。
会場は大学のキャンパス
2次試験は、複数の大学の講義棟などを借りて行われているようだ。東京流通センターに何千人も集められた1次試験と違い、都内でもいくつもの会場が使われていた。私は家から電車で2時間もかかる場所を指定された。ちょっと遠すぎるんじゃない?と思ったが、どうしようもない。住所とかは気にせず、何らかの基準で機械的に割り当てているのかもしれない。
週末だから人は多くないし、電車は遅れないだろう。そう思っていたら、行きも帰りも安全確認とかで遅れた。早めに家を出ておいてよかった。
会場の様子
気になっていたのが、会場の混雑具合。特にトイレ関係。東京流通センターの1次試験を経験した人は誰もが同じ心配をするだろう。が、2次試験の会場は特に混雑せず、科目間の休憩時間に行くトイレもほとんど待たずに済ませられた。受験者数が絞られていることと、会場が分散していることが理由だろう。これはいいと思ったが、よく考えてみると当たり前のことである。1次試験のトイレ事情が劣悪なだけだ。
年齢、男女比
私が受験した教室をざっと見まわした範囲でしかわからないが、受験者の平均年齢は1次より低くなっているように思えた。年齢が上がると1次のハードルもより高くなっていくのだろうか。性別は、相変わらず圧倒的に男ばかり。女性は20人にひとりとか、それぐらいのように見えた。
会場の環境と持ち物
隣の受験生との間隔は広く、気になることもなかった。2次試験は電卓が必須だし、人によってカラーペン、定規など机に置く道具が増える。横を気にしなくていいのはありがたかった。
会場はずっと空調が入っていたが冷房か暖房かはわからない。念のため羽織れる上着と、暑かった場合にはシャツを脱げるような服装で行ったが、着ることも脱ぐこともなかった。真夏で外との温度差が激しい1次ほどは気にしなくていい点かもしれない。受験票に「座布団持参可」と書いてあったので持っていったが、これも使わなかった。
腕時計は、子どものアナログ時計を借りていった。私は普段ランニング用のGPSウォッチを付けていて、もしかするとこれが「スマートウォッチ」と判断されかねないと考えたからだ。1次試験のとき、私はGPSウォッチをつけて会場に行き、試験官が「スマートウォッチは駄目」と繰り返し言うのを聞いて時計をカバンに入れ、時間経過がわからないまま受験した(詳しくは上の1次試験のときのリンク参照)。時間管理が決定的に重要となる2次はさすがに時計なしは無理だと思い、子どもに借りていった。会場は大学の教室だったが、壁掛け時計のようなものはなかった。アナログ時計をつけて行ってよかった。
試験の出来具合
これは、何ともわからない。2次試験は模範解答も採点基準も公開されない。受験予備校などが独自の解答例や採点ポイントの推定を出しているが、会社によってその内容も全然違っていたりする。そんな中で、初めて本番を受けた私が自分の解答の出来具合について言えることはあまりない。でも、わかる範囲で書いておく。
まず、時間配分。文章題の3科目について、私は過去問で「制限時間の80分以内に解答を書き切る」ことを最重視して準備を進めてきた。ただ、それでは合格基準に達するのが難しそうなことを一度受けた模試で感じた。そこで、本番前の2週間ほどは解答の切り口を増やすこと、加点要素になりそうなことを少しでも多く解答に入れることを練習するようにした。
その上で臨んだ本番だったが、やはり難しかった。切り口や加点要素を考えながら解答を進めると、途中での書き直しも含め時間が余分にかかってしまう。そのため最初の科目の終わり2問は、十分な時間が取れず大急ぎでとにかく解答を書くという形になってしまった。少なくともあと5分、この2問に時間が割けるようにすべきだった。
第2科目、3科目はペース配分をより意識したから、大急ぎで仕上げるという設問はなかった。でも、どこまで与件文の内容を踏まえて答えられているのかというと、心許ない部分がある。
そして最後の第4科目、「ラスボス」こと財務・会計。私も一番苦手にしていた科目だ。この科目だけは、計算が中心で(一部文章の解答もあるが)、受験予備校の解答例を見ればある程度は正誤がわかる。私はラスト1ヶ月でどうにかレベルアップを図ろうとしたが、過去問では解法の手がかりがわからなかったり、数字の転記ミスや電卓の打ち間違いなどしょうもないミスを繰り返したり、という状態のまま本番に臨むことになった。
本番は思いのほか解答までたどり着ける問題があって「いいぞー!」と思った。しかし家で解き直してみると、やはりいくつもミスをしていた。入れるべき要素が抜けていたり、なんでその数字がここに出てくるの、という数を使っていたり。
全く歯が立たなかったわけではなく、今の理解度でもうまく解ければ10点分ぐらい上積みできただろうと思える、そんなところでのミスだ。わかったときには愕然としたが、数日して、本番で生かせるに至っていない理解の浅さと、詰めの甘さを含めての実力だと思うようになった。
特に焦っていたとかいうことはないはずだが、それでも80分という制約の中でしっかり与件と問題を把握し、抜け漏れのないよう計算につなげるところまで、レベルを上げられていなかった。
以上が私の2次試験の総括である。全力は出した。でも、難しかったし、上手く行っていないところもあった。採点されてくるスコアが合格基準に遠く達しないものになるのか、あと一歩及ばずなのか、あるいはギリギリで何とかクリアできるのか。あとは私が思い悩んでも仕方ないから、1月中旬の結果発表を待つ。