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中小企業診断士 2次口述試験の振り返り
中小企業診断士の最後の関門、2次口述試験を受けてきた。会場は大学のキャンパス。今回は個人ごとの面接だから、人によって試験時間が異なる。それでも、私が行ったときは待機部屋に大勢の受験生がいた。
口述試験がこれまでの1次試験(マークシート)、2次筆記試験(記述式)と大きく違うのは、対面の面接というだけではない。これまでは「受かる人が少ない」試験だったのに対し、口述試験は「基本、受かるはず」という試験だ。過去の合格率を見るとわかる。
ただし合格率100%ではないというところがポイントだ。実際は体調不良でどうしても会場に来ることができなかったなどの場合に不合格となるのかもしれない。それでも、合格率100%ではないというところから「もしうまく答えられなかったら、、」と心配になる。
さらに、口述試験は自分の回答がそのまま目の前の試験官に伝わるから、あまりにも惨めな出来にはしたくないという思いがある。それで私は限られた日数の中でできる準備をしたし、今日の控え室にいる他の受験生も一様に面接に向けた資料の読み込みなどを行なっていた。結局最後まで、楽はできないのだ。
口述試験の範囲は、2次筆記試験と同じだ。科目ごとに事例I〜IVと呼ばれる、「組織・人事」、「マーケティング・流通」、「生産・技術」、「財務・会計」から出題される。その年度の筆記試験の与件文(題材となる企業の状況などを記した文章)から質問されることもあれば、この範囲で一般的な知識が問われることもある。詳しくはまた別にまとめたい。
私は後ろの二つが苦手科目だった。口述試験の模擬面接をしてもらったときも「財務・会計」の分野から出された問いにちゃんと答えられなかった。
そのときボランティアで面接官役をしてくださった方(昨年の合格者者)は、「財務・会計」分野の口述対策を質問されて「いや、私もこれ苦手でした。当日はこの分野から質問が来ないことを祈ってましたよ、ハハハ」と言っていた。
口述試験の質問は、4つの科目から2個を選んで各2問ずつ、というパターンが一般的らしい。それで私も「生産管理や財務会計の質問は来ませんように」と祈らながら本番を迎えることにした。
その結果、見事に。
苦手としていた生産管理と財務会計から2問ずつの質問が飛んできた。
まあそういうものだろう。
回答する中で途中1、2度少し口に詰まるところはあったが、「絶対に無言で固まってしまわないようにする」と決めていたので、とにかく言葉をつなげて乗り切った。全体的に、自分としてはそれなりの出来だったと思う。
口述試験が終わると、あとは2月初旬の結果発表を待つばかりだ。ここで合格してもすぐに中小企業診断士になれるわけではないのだが、試験は最後までクリアしたことになる。
中小企業診断士を目指すと決めてから1年と少し、ようやくここまでくることができた。そう安心して家路に向かう途中で、突然靴の後ろを踏まれたような感覚を覚えた。
何だろうと振り返ってみると、そこにあったのは、私の靴(右足)のソール部分。
何と、ソールを留める接着剤が劣化していたのか、ペロンときれいにはがれ落ちてしまっていたのだ。
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たしかに、今日は普段履いてない靴を久々に使おうと、いつもと違う靴で出かけた。それがまさか、こんなことになってしまうとは。
試験会場とか、面接官のいる部屋に入るときとかにこれが起きなくてよかった。本当に。
そこからは、ソールが残った左足とソールなしの右足で、1, 2センチ高さが違うとこんなに歩きにくいのかと普段まず感じることのないようなことを一歩進むごとにひしひしと感じながら家に帰った(途中の靴屋を見たが、いいと思うものがなかった)。おかげで、今日いちばんの思い出が口述試験からこっちになってしまった。
今後、私が口述試験の対策を聞かれることがあれば、準備方法に加えて「靴は絶対いつものものを履くように。ソールが剥がれそうになってないか、家を出る前に必ず確認するように」と助言しなくては。