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インテリア・必要なもの4

いい建築、というか、いい住宅とはどういうものだろう?

という事を考えつづけてきました。

元々はアトリエ事務所を出た者ですから、

コンセプトや形態によってデザインされたものが

人々の暮らしを変える!という視点でいました。

いろいろあって紆余曲折しながらも考え続け、今は

新築の場合ならその土地、リフォームならその家、の

良さを理解し生かし、住む人が力強く生きていくために

「好き」を優先する家を、あまり大げさな事をせずにそっと作りたい

と思っています。

そんなに作りこみはしないし、必要で作るものも

気づかずにそこに在るかのようにしています。

( のつもりです。。)


建築家らしく作りこみをすれば必然的に

「こんなふうに使ってください」と、なってしまいます。

もちろん私が設計する時も、暮らし方を想定しますから

「こんなふうに・・」の部分がないわけではないのですが、

暮らし方の伸びしろは残したいと思っています。


そこで必要になるのが、住む人の自覚と感覚。

住む人それぞれが「私の好き」を自覚し

それが生きる暮らし方をしないといけないのです。

そのために、インテリア という感覚が大切になってきます。


元々インテリアが好きな人はいいけれど

これまであまり意識してこなかった人は家づくりを始めようと思った時から

勉強し自分の好きを知る努力をしないといけません。


「好き」な物事とインテリアは別な場合もあるだろうけれど

自分が元気に生きていくために家というものが必要だし

そこは気持ち良い場所でなければいけないのです。

「なんでもいい」というのは極論言うと

「自分に無関心」という事です。


この「インテリア必要なもの」シリーズは

具体的なインテリアのテクニックというよりは

「私の気持ちよい家」を考える、見直す、きっかけにしてもらえばいいなと思います。

「そういう事か!」とわかってもらえればいいと思っています。


それから「私の好き」というものは

年齢や状況によって変わっていきます。

家をつくる時点は「私の好き」を満たす事が必要なのですが

それが「絶対的に不変なもの、ではない」

という事も忘れないで欲しいです。

自分の思考にも「伸びしろ」を 客観的に!意識してください。


長くなりましたが「インテリ・必要なもの」の話しを続けます。


私の考える「インテリアで必要な物」は以下です。

1)照明 

  https://note.com/scoco/n/n09e73dd21c27

2)植物

  https://note.com/scoco/n/nc17907ff7a5f

3)家具

  https://note.com/scoco/n/nf12d38d4cdb0

4)ラグ(今回)

5)色

インテリアで大切な考え方は「場」を作る事だと思います。

明らかににその「スペース=領域」を明確にする一番簡単な方法が

ラグを敷く事です。


ホットカーペットを敷いたらもうそこはコタツの場所

という感じになりますよね・・?


暮らし方の伸びしろを考えれば考えるほど

なんの仕切りもないワンルームになってしまいます。

(もちろんワンルームが正解!という事ではありません)


ただ、

広々した部屋は今度、どう使ったらいいのか?

拠り所がなくなり、困ってしまいます。

だから、柱1本あるだけで人はすごく安心できて

そこに寄り添いたくなります。


広い空間を「さあ好きに使ってください」と言われても

不安になるんです。

柱1本でもあればともかくそのそばが安心できます。

壁が一枚あれば、こちらと向こうという二つの場が作れます。

寄りかかり安心できます。

柱も壁もないとしたら・・・

床に敷物があればとりあえずそこに行き座ります。


ラグの上にテーブルを置けばダイニングという場が現れます。

ラグの上にソファか椅子1つ置けば、リビングという場が現れます。


「そこに場がある」・・・

それを見て、私達は安心できるのです。

場があるからそこに、人が集まります。


そのラグは、無地でモノトーンなのが基本かもしれません。

でも、もうちょっと進めてみませんか。

色や柄があってもいいのです。

ただしそれは

「私の好き」なものである事が必要です。

好きなラグに足を乗せるから、満たされるのです。


今回の参考動画

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【素敵なおうち訪問:マンションリノベ】

国や時代をミックスしたインテリア

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広々ワンルームにリノベした人の家の話しです。

だだっ広い部屋にラグを敷きテーブルを置いてあるだけ?

その写真を見た時、「ここにダイニングという場ができている」と

一目でわかります。

そしてなんだかその場が力強く感じるのです。


つづく


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