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家の声を聞く
私の基本的な考え方として、
「物には心がある」と思っています。
私は、公園とか神社とかで大木を見ると手を当てたくなります。手を当てると、なんだかホッとします。そういうのって、木と自分の身体が通じ合う・・もっと言うと、心がつながる・・そんな感じがするんです。
あなたも、神社行って手を合わせ神様にお願いしたりしますよね。神様なんて実態が無いのに人の姿をしてそこにいらっしゃるかのように人格化して話しをしていませんか。
それと同じだと思っています。木にも人格がある! というふうに。
それは、木は、少なくても「生物」だからという理由を付けられわけですがではその他の物はどうでしょう?
いつも手にしているスマホは?
仕事で使うパソコン、キーボードは?
自転車は?、バイクは?
そんなに全部を人格化して暮らしているわけじゃないですが改めてまじまじと目を向けると、ただの物・・とは思えない時があります。
その延長に・・・家があります。
雨風を防ぎ、太陽の直遮光を遮ってくれます。
無言ですが、住む人のために頑張ってくれてます。
熱い寒いは、完全には防ぎきれませんが、家という囲われたものがあればなんとか、機械を使いながらやりくりできます。
家が守ってくれています。
ありがたいですよね。
そんなふうに考えられればすでに 家に人格を感じている事になります。
そうして家に対して「ありがたいな」「(この家)好きだな」と思えば、 「家が喜んでくれてる」 というイメージにつながります。
家って、住む人とつながっています。
住む人がいなくなった家は生気が消えて痛んでいきます。
住む人が高齢になったり病気がちになったりすると家の生気も弱まります。住む人の生気(気力)が弱まると、虫が、ねずみが、侵食してきます。ほんとです。
家の力も弱まるのでしょうね。住む人を守れなくなります。
掃除しないから、手入れしないから、とも言えますが。。
家は、物を言えません。動く事も自分で直す事もできません。時々家を見まわして 家の声を聞いてあげてください。
「どうしたい?」 と。
家は、何も言わずにあなたを見守ってくれています。あなたの心の声に 「そうだね」ってうなずいています。
家を大切にする事、部屋の中を片付ける事、それは・・
あなた自身を守る事だったり、元気づける事だったりします。
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古い家をリフォームする設計も多くやっています。
「この家はどうなりたいだろう?」
と考えます。
それはまた、施主の人の気持ちだったりもします。
大規模に工事する場合でも簡単なリフォームであっても、それによって家が生気を取り戻し生き生きして欲しいと思います。
工事費によってできる事は決まりますが、この家がすっ!と背筋が伸びたり、穏やかな顔になるために、何したらいいかな、って考えています。
それは、イコール 住む人の事でもあるんですけどね。