カップ&ソーサーのアートな関係
陽のあたるテーブル。コーヒーの香り。手に持ったカップをソーサーに戻すときの、磁器の触れ合う繊細な音。昔はマグカップでソーサーなしで飲んでいた。けれどソーサーを使うことの心理的な効果は大きい。
カップの底がソーサーに触れるとき、その指先に伝わる感覚と、耳に快い音が、ほっと一息つく気持ちを波のように体中に広げていく。
よくできた器は、その触れあう時の音の色がよい。平和な気持ちにしてくれる。
中世のヨーロッパでは、熱いコーヒーを冷ますために、受け皿にコーヒーを注いで少し冷ましてからすすって飲んでいたそうだ。
やがてそれは労働者階級の行為とみなされ、上流階級社会では、カップから直接の飲むようになったらしい。それにつれて、カップ&ソーサーの関係もより吟味されるようになっていった。
カップ&ソーサーの関係って、箸と箸置きの間柄にも似ている。
なくてもいいけど、あると気持ちを高めてくれる。
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