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女性を軽んじる空気はいつもそこに:マンスプレイニング


日常のちょっとした会話や態度に、女性を軽視するようなシーンがある。
昔に比べれば随分マシになったかもしれないけれど、性差別の指標では日本はG7の中でもダントツ最下位だ。

欧米でさえまだ十分とは言えない。例えば、マンスプレイニング (英語: mansplaining 、(男 (man) と説明する (explain) という動詞の非公式な形の spブレンド語)は、「(男の)見下したような、自信過剰な、そしてしばしば不正確な、または過度に単純化された方法で女性にコメントしたり、説明したりする」という意味の批判的な用語がある 。

例えば前回紹介した『男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法』で知られるサラ・クーパーのちょっと古い動画コント(以下参照)では、『常に議論をリードしたがる男』を皮肉っている。



マンスプレイニングは通常、女性に対してすでに知っているかもしれないことを、男性が意気揚々と説明するような態度に表れる。

「(君は知らないだろうけれど)これはつまりこういうことなんだ」という、これらの態度は、自信過剰と無知の交差点にある、と、かの有名なレベッカ・ソルニットが指摘している

レベッカ・ソルニットはそのエッセイ『男性は私に物事を説明する』の中で、幾つもの事例を出して皮肉っている。

女性に物事を説明するのが大好きな男たちは、職場にも上司や同僚として徘徊している。本人は上から目線であることに気づいていないのでもっとタチが悪い。

女性は弱いものだから守ってやらねばならないという価値観が、ちょっと曲がった形でそこに存在している事もあるだろう。されどいざとなると自分の身をかばって逃げ出す男も多い。

女性は、それこそ『男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに、ひっそりと成功する方法』を身につけていくことを学ぶ。でもそれって面倒だし、余計なエネルギーを消費することになる。

そこで女性はとりあえず、辛抱強く座ってにっこりと微笑み、男たちをうまくあやしながら、自分が次に進む方法を探し出してきた。そんな涙ぐましい努力に身を削る女性たちが、職場でマンスプレイニングに対抗しながら信頼性を高めるにはどうすればいいのだろうか? フォーブス誌では次のような戦略を提案している。(以下筆者翻訳)。


ヒップチェック

慣れているはずなのに、女性はマンスプレイニングが起こったときの準備ができていない。私たちは人に親切にするようにと小さい頃から躾けられているので、相手の意図がポジティブなものだとわかると、それに合わせようとしてしまう。

もっと攻撃的な言動、たとえば男性同僚に自分のアイデアを押し切られたり、横取りされたりした場合でも、女性の傾向として、そのタイミングを待つことが多い。この待ちと熟考が、時には何カ月にもわたって積み重なり、女性プロフェッショナルがついに反撃に出た時には、その屈指の一撃が評判を落とし、立場を弱めることになる。

代わりに、女性は小さなヒップチェックをすることに考慮すべきだ。バスケットボールやホッケーの試合で見られる、選手の小さく小突くような動きを思い浮かべてほしい。プッシュではないので、過度に攻撃的ではなく、微妙なパラメーターを設定し、行動を調整することだ。(ちなみに、私は男性同士がいつもこれを簡単にやっているのを見かける。調査によると、男性同士の方が不快な行動に対する閾値が高いそうだ。

女性プロフェッショナルはヒップチェックの切り札持っておいて、問題の兆候があればすぐに取り出せるようにしておくべきだ。これらは友好的な方法で伝えることができる。次の例ような短い表現でいい。例えばプレゼン中に男性からマンスプレイニングされたら:

  • 「コメントありがとう。ここは任せてください」

  • 「もしまだ疑問があるようでしたら、その時に解決しましょう」。

  • 「そのコメントから、私の経歴をお知らせした方が役に立つかもしれません。私の経歴は。。。」

ユーモアで切り抜ける

ユーモアはプロフェッショナルにとって手強い強みだ。、鋭いウィットでその場を笑いに変える女性にたくさん会ってきた。ユーモアにはいろいろな効果がある。ストレスのあるときに気分を明るくし、親しみやすさを育み、自信を示す。これらはすべて、リーダーにとって良い資質だ。

ユーモアはまた、対立的でない方法でメッセージを送ることもできる。女性が境界線を巧みに設定するのに役立ち、不快感を与えるリスクも少ない。口ごたえされたら、ひとこと: 「OOさん、私が準備ができるまで場を譲らないことは知っているでしょう。(ニッコリ)」

ユーモアを使うときは、伝え方が重要。あなたの意図が明確になるように微笑むこと。

リダイレクト

調査によると、会議で女性が発言するのは全体の25%で、残りの75%は男性が発言している。男性はアイデアを共有することが多いだけでなく、他の男性よりも女性の話を遮ることが多い。一部の女性たちは、お互いに発言時間を増やそうと団結し始めている。リダイレクト戦略は、女性が他の女性を高めながら自分の主張を強化するのに役立つ。

男性に文句を言われたり、話を振られたりしたとき、女性は他の女性(女性一人の場合は親しい同僚)にリダイレクトすることができる: 「田中さん、その前に斎藤さんの意見を聞きたいんだけど」。

これは過度に台本化する必要はなく、ただ微妙に時間を公平に共有するための方法でもある。

声のトーンを変える

時として、女性は男性の同僚よりも大きな声で話さなければ聞いてもらえないことがある。あるクライアントが、重役会議で唯一の女性だったことを思い出す。その会議では、お互いの意見を言い合ったり、要点を言い直したり、肘鉄を食らわせたりする文化があった。彼女はそのたびに、閉口していた。

彼女は大きな声を出すことを学ばなければならなかった。これは、私たちが慣れ親しんできた礼儀正しい「室内の声」とは正反対のものだ。もし会議が大きな声で支配されているなら、自分の主張を通すために自分の声を少し大きくしなければならないだけだ。そうやって空間が主張されるのだ。あなたが実質的に叫んでいると思っていることでも、他の人はおそらく大声だと気づかないことを心に留めておきたい。

この場合もアホな男から「ヒステリックな女だ」などと言われないように、発言した後はにっこり微笑もう。

最後に

最後に、あらゆることを試しても、マンスプレイニングがおさまらないこともある。そう、無視することもできる。それに立ち向かうこともできる。たいていの場合、男性は自分がそうしていることに気づいておらず、悪意があるわけでもない。

ともかく、その行動を呼びかけることで、理解が深まる。これは1対1の個人面談で、何が起こっているのか、そしてそれがあなたの必要なことを成し遂げる能力にどのような影響を与えているのかを述べるものだ。そのことをストレートに口に出すだけで、認識が変わり、あなた自身の成長を促すことができる。

結局のところ、違う結果を望むなら、違うアプローチを試してみるしかない。言い換えれば、相手の行動をコントロールできないのであれば、自分の行動をコントロールすることだ。

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