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男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法

数年前にアメリカで出版されてベストセラーになった『男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法』は、男性優位の会社で異なるキャリア段階にある3人の女性が、キャリアと私生活における現代のジェンダー政治をナビゲートし合うというストーリーだ。

日本では昨年になってやっと翻訳されたけど、アメリカではもう定番の『男性優位社会で女性が生き抜くバイブル』としての確固とした位置を獲得している。

著者のサラ・クーパー(Sara Cooper)はライターでコメディアン。
Yahoo!やGoogleの「ユーザーエクスペリエンスデザイン」のデザイナーとして勤務しながら、前大統領のドナルド・トランプを口パクで風刺した動画をTikTokに投稿し、その動画が世界中で数百万の人々に再生された。

自身のブログをまとめた『会議でスマートに見せる100の方法』(早川書房)がベストセラーになり、ライターとしても活躍。世界中に何百万人もの読者がいる風刺ブログ「TheCooperReview.com」のクリエーターでもある。

原本における各章のタイトルは、例えば「コミュニケーション(COMMUNICATION): 男性と対等に接しながら、しかも女性として見られるために大切なこと。「野心(AMBITION):周りの気持ちを逆撫でしないで野心を全うするには。「ネゴシエーション(NEGOTIATION): 初心者のための道案内 」などなど(筆者日本語訳)。

読書感想としては「とにかく笑える」「あるあるすぎてのけぞる」「職場で苦い思いをしている人にこそ役に立つ」などが多いのもうなづける。

例えば以下のくだりが鋭い。

男性中心の職場では、女性は「ボーイズクラブ」に加わらねばなりません。つまり、女ではなく男のように振る舞えということです。けれども、女性が男性と同じことを言うと、まったく異なる意味に捉えられることがあります。泣きたくなるほどよくあることです(男性が泣くと「感性が豊か」と捉えられますが、女性が泣くと「ヒステリー」と捉えられるので要注意)。実社会で女性が絶対に避けるべきいくつかの表現をご紹介しましょう。

(30頁「男のように語りながらも女らしさを失わないコツ」より)


「男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法」より
「男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法」より

ちなみにこの本のAmazonでのコピーは
「男性が気づかない、女性の「職場あるある」を豊富なイラストで風刺!
「男性社会のサバイブ術」を笑い飛ばしながら、男性社会に過剰適応するよりも「自分が目指したい生き方」を貫くことの大切さに気づかされる、女性を応援する一冊が登場!」である。

う〜む、なかなかうまいこと言っている。

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