ヨーロッパ文化教養講座(2024年10月21日 庄司紗矢香+フランクフルト放送交響楽団@サントリーホール)
2024/10/25
待ちに待った庄司紗矢香さんのブラームス協奏曲。
期待通りの美音+迫力満点の演奏に酔いしれた。
フランクフルト放送響もさすがにドイツの一流オーケストラらしい、
密度の高い揃った美音の弦、煌びやかな美音の管を奏でた。
日時:2024年10月21日 開場:18時20分 開演:19時
会場:サントリーホール 大ホール
演奏:フランクフルト放送交響楽団
指揮:アラン・アルティングル
ヴァイオリン:庄司紗矢香
プログラム:
1)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
2)ソリストアンコール:
マックス・レーガー:プレリュードとフーガ op.117 第2番ト短調よりプレリュード
20分休憩
3)ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」
4)オーケストラアンコール:
ドビュッシー:ベルガマスク組曲より「月の光」
コメントと感想:
1.前から3列目の舞台に向かって右手の席。ソロヴァイオリニストが、
丁度指揮者を観る方向の席を決め打ちで確保したので、庄司紗矢香さんの一挙手一投足をジックリ観ることができた。
オケの前奏から目を瞑り、音楽に身を任せるように体も揺らしながら、入りを待つ。ソロが始まった瞬間から、力強くて、しかも柔らかい「庄司紗矢香サウンド」の美音が会場を包む。
オケもソリストを終始邪魔しないように、上手に音を添えて、あっという間に40分の名曲が感動的に終わってしまう。
2.数回のカーテンコールの後、バッハの編曲(相当難曲にしたような)を演奏。後で、マックス・レーガーの作品と知って納得。
まだ聴かないで書棚においてある、庄司紗矢香さんのCD「バッハ&レーガー : 無伴奏ヴァイオリン作品集」に収録されていることを知る。
3.休憩後は、ラヴェル編曲の「展覧会の絵」。アンコールもドビュッシー。ドイツのオケなのに、何故ドイツものでないかは、マエストロがフランス人だからなのだろう。
それにしても、何と音が良いのだろう。
とても満足した演奏会だった。
4.オケのメンバーには、東洋人と思われる演奏者が何人かいた。
後で、オケのメンバーリストを見ると、数人の中国人名と韓国人名に混じって、1人だけ、第2ヴァイオリンにAyako Kasai という日本人らしい名前を見つけた。
調べると、15 Juli 2022 Nr.1174 文・写真 ユゴ さや香さんの記事で、
世界各国の演奏家が所属するオーケストラですが、2020年4月に入団された日本人バイオリニスト河西絢子(かさいあやこ)さんにお話を伺うことができました。日本のNHK交響楽団のアカデミーに3年間研修生として所属していた河西さんは、欧州のオーケストラに挑戦したいと2019年に渡欧。契約団員となったエッセンフィルで、欧州でのキャリアをスタートさせました。そして以前からhr交響楽団の演奏を聴き感銘を受けていたそうで、ぜひこの楽団で演奏したいと正団員のオーディションに挑戦。これまでのオーケストラでの演奏経験を活かし、たくさんの応募の中から狭き門を突破し、見事正団員の座を勝ち取りました。
再度、フランクフルト放送響を聴く機会があれば、先ず、第2ヴァイオリンの河西絢子さんを探したいと思った。
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