ヨーロッパ文化教養講座(「DOCあすへのカルテ」シーズン2(3)「挑戦」 鑑賞記)
2023/10/03
今回は原題は邦題と同じ、「Sfide (挑戦 sfida の複数形)」。
挑戦が複数形になっているのは、
1.糖尿病患者が家族のために節制して依存症を克服する「挑戦」
2.アンドレアが、アンブロジャーノ総合病院の内科医長へ戻るために、試験を受けるという「挑戦」
(追:2の挑戦は、試験に落ちると医者としての資格も失うというリスクがある。->どうしてこうなるかは、小生の頭では良く理解できないが。。。)
の二つの挑戦を意味しているからだろう。
前回のエピソード2で、コロナ期間中に病院で起こったことの結果だけが、示されたが、エピソード3は、各メンバーのフラッシュバックによって、実際に起こったことを視聴者に説明するという回だった。
1.先ず、新規の患者は、糖尿病患者1人のみ。この患者は、肥満で血糖値が異常に高いが、妻と何度も約束した甘いもの禁止を守れず救急搬送される。実は、元薬物依存症であり、その治療中に知り合った妻と2人のこどもたちのために、薬物依存を脱したが、代わりに砂糖依存になってしまったということが、アンドレアと信頼関係ができて初めて判明する。
糖尿病患者は、自分自身の弱さを責めるが、アンドレアは、「あなたは自分の弱さを認めることができる素直さで、家族と円満になっているのだ」と優しく言葉をかける。
新任のダミアーノ・チェスコーニの提案によって、胃バイパス手術を受けることになった。
2.この胃バイパス手術を担当するのが、新しく、外科医長になった、エドアルド・バレンティ。新登場(だと思う)エドアルドが外科医長になったということは、やはり、アルバの母、ファブリツィア・マルテッリがコロナの犠牲者になったということ。
今回は、ファブリツィアの死の間際に、アルバとの長年のわだかまりが取れるシーンが涙を誘った。
新外科医長のエドアルドは、セリフも多くて今度重要な役になる予感がする。
3.アルバは、ファブリツィアの遺灰を持って、祖父母と父に会い、悲しいながらも充実した休暇を過ごして、アンブロジャーノ総合病院へ戻る。
リッカルドは、赤い絨毯で彼女を迎える。
一方、カロリーナは、リッカルドに対する思いをぶつけるが、リッカルドに「ごめんなさい」をされてしまう。
これら一連のやりとりで、アルバは母の感染と死、自分の感染で長く病院を離れていて、その間は、リッカルドとカロリーナのチームが多くのコロナ患者を診てきたことがわかる。
次回以降カロリーナはあっさりとリッカルドのことを諦められるのだろうか?
4.具合が悪い様子のガブリエルは、コロナ格闘後のパニック障害の発作だとエンリコ・サンドリに相談する。エンリコは、PTSDの専門医ルチア・フェラーリを紹介する。ルチアがガブリエルの(プライベートな)人生に関わってくるのかどうか?
一方、エリーザは、元患者のアパートに会いに行くが、部屋には入れてくれないので、寂しく帰宅する。その後、元患者から電話が掛かってきて、「犬」の話になると急に元気をとりもどす。
エリーザとこの元患者との関係がどうなるかも見所。だたし、この元患者は、何か重大な秘密を抱えているようなので、2人はうまくはいかない気がする。
5.アニェーゼは病院に査察が入るということで一時的に院長の椅子を、事務長?のウンベルト・カルーソへ譲り、自分はエンリコ・サンドリの下で精神科医に戻る。
アニェーゼはコロナ期間中に面倒を見られなかった養子ともうまくいっていないようだ。(この子とパートナーのダヴィデとは非常にうまくいっているが)
6.エピソード3までみて、シーンズ2の本筋は、
1)アニェーゼの代わりにに院長の椅子に座った、カルーソがどうも今回の最大の敵のようだ。
カルーソが、チェチーリア・テデスキと組んで内科を潰し、代わりに感染症専門の科を作る方向で動いていて、それを阻止しようとするアンドレア+仲間達との争いが続くのだろう。
内科を潰すこと自体が、カルーソに何か利益があるのではないかとも思う。
チェチーリア・テデスキは確かに感じは悪いが、本当の悪党ではない感染症オタクのような人ではないだろうか?
また、新任のダミアーノ・チェスコーニは今のところ、好感が持てるが、カルーソとの接触が未だに描かれていないので、ちょっと不気味ではある。
2)今は、アンドレアは、カルーソではなく、チェチーリア・テデスキが敵だと思っていて、自分が内科医長に復帰できれば何とかなると「挑戦」を始めたのだろうが、今後、カルーソから様々な妨害を受けるのではないか。
とくに、亡ロレンツォが第0号患者であったことを隠蔽してことをカルーソに突き止められて窮地に陥るのではないか。
などが次回からの見所だと思う。
3) 小生個人としては一番興味がある、アンドレア、アニェーゼ、ジュリアの三角関係は、希望としては、今回のシーズンでは結果が出ずに、次のシーズンまで引っ張っていってもらいたい。