ヨーロッパ文化教養講座(エンター・ザ・ミュージック 角野隼斗の「戴冠式」その2)
2024/05/02
藤岡幸夫マエストロは、角野隼斗君のモーツァルトの曲への適性を見いだして、先ずは、首席客演指揮者を務める東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、今度は首席指揮者を務める関西フィルハーモニー管弦楽団との共演でピアノ協奏曲第26番「戴冠式」を演奏する機会を作った。
モーツァルトへの適性については角野隼斗君本人も全く意識していなかったということだった。藤岡マエストロとの出会いが無ければ、真剣にモーツァルトに取り組むことは無かっただろうと言っていた。
今回の関西フィルの「戴冠式」に関しては、藤岡マエストロから、オケの構成を東京シティ・フィルとは変えたことの説明があった。
東京シティ・フィルは大編成、関西フィルはバロックティンパニを使って小編成で臨んだとのこと。
当日の演奏を関西フィルハーモニー管弦楽団のホームページで調べた。
放送は、1)の「戴冠式」の抜粋のみ。
関西フィルハーモニー管弦楽団 第341回定期演奏会
日時:2023年10月27日(金) 19:00 開演
会場:ザ・シンフォニーホール
指揮:藤岡幸夫
ピアノ:角野隼斗
管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団
プログラム:
1) モーツァルト:ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調 K.537 「戴冠式」
2)エルガー:交響曲 第1番 変イ長調 op.55
角野隼斗君の楽曲説明
1.第1楽章は、目まぐるしい転調があるので、カデンツァはそれを意識して、ころころ転調をするように作った。
2.第2楽章は、非常にシンプルなメロディの反復しか楽譜には書いていないので、いろいろなアレンジができて楽しかった。
3.第3楽章は、この日のプログラムの後半のエルガーのメロディと似ている部分があるので、カデンツァにエルガーのメロディを入れた。
->藤岡マエストロより、オケの人たちは結構気づいていたという話があった。
放送で確認すると、この部分で、第2ヴァイオリンの首席?の女性奏者が、ニコッと笑って、隣の奏者と目を合わせ頷き合ったのが印象的だった。
今後も藤岡マエストロは、角野君とモーツァルトを演奏したいと言っていたので、「戴冠式」以外のモーツァルトの協奏曲も共演するかもしれない。
14番~19番までの中期の協奏曲が名曲の割に音が少ない感じがするので、次は、19番の「第2戴冠式」かもしれないと思った。