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ヨーロッパ文化教養講座(「エンター・ザ・ミュージック」池田悠人 「アルチュニアン」トランペット協奏曲)

2023/08/14
エンター・ザ・ミュージックで、前回放送は、「広上淳一×藤岡幸夫のマエストロ対談」で、これからのクラシック音楽界の話があった。

そこで、1番印象に残ったのは、広上マエストロの「新しい現代曲を凝って作るのも良いのだが、是非再演したくなる曲を作って欲しい」という発言だ。
作曲者は、とにかく新しい音楽を求めて、いろいろな試みを曲に込めたがるが、特殊楽器を使ったり、調性メロディを無視しすぎたりして、とても再演できない、もしくは、したくない音楽ができあがる傾向にあるとのこと。
そこで、良い方の見本として、尾高惇忠氏作曲「音の旅」のオーケストラ版の一部を放送した。なるほど、この曲だったら、2回聴いてみたいと思うだろうなと思った。

その次の回は、関西フィル首席トランペット奏者の池田悠人氏のアルチュアン作曲のトランペット協奏曲の紹介だった。
池田悠人さんは、京都市立芸術大学の音楽科卒とのことで、公立大学の音楽科が京都にあるとは知らなかった。さすがに古都京都だと思った。

アレクサンドル・アルチュニアンは、アルメニア出身で、このトランペット協奏曲は、1949年から1950年に書かれたそうである。
正に、現代曲だが、トランペットのテクニックを生かしながらも、古典的な形式に近い曲で、再演を聴いてみたいと思う現代曲の良い見本だと思った。

日本のオーケストラの金管楽器の弱さは、いつも感じていたが、池田悠人さんの演奏は堂々としてなめらかな、綺麗な演奏だった。

会場は、門真市にあるコンサートホールで、松下電器時代のパナソニックの工場によく仕事で出張したことを思い出して、懐かしくなった。


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