ヨーロッパ文化教養講座(「ダウントン・アビー 新たなる時代へ」その4)
2022/11/15
「ダウントン・アビー 映画第二作 新たなる時代へ」を見ての各主要登場人物への感想 その3
1F (使用人編)
1.トーマス・バロー (演 ロバート・ジェームズ=コリアー)居残り組
前作映画は、トーマスの同性の恋バナ(お相手は、国王の衣装係 リチャード・エリス(演 マックス・ブラウン 今回は登場せず))がメインエピソードの一つだったが、今回は、元執事のカーソンが、南仏組に加わったため追い出されず、ダウントン・アビーの執事役をやっと視聴者に見せられることとなった。
しかし、リチャード・エリスが世間体のために結婚してしまったことを知らせる手紙を受け取って落ち込む。(単にエリスが、バイセクシャルだったかもしれないが)
代わりに、映画班の主演男優ガイ・デクスター(演 ドミニク・ウェスト)から自分の身の回りの世話をしてくれとスカウトされ、直接的なシーンはなかったが、ガイ・バクスターも同性愛者であることがほのめかされ、その彼からのオファーを受けて、最終的にダウントン・アビーを去ることとなった。
TVのシーズン1からヒール役として、極めて重要な役割を果たしてきた、トーマスの退場は、バイオレットの召天と合わせて、二人の重要登場人を失うこととなった。
2.エルシー・カーソン(旧姓ヒューズ) (演 フィリス・ローガン)居残り組
今回は、トーマスから手紙のことを聞いて同情するシーンと、最後にエキストラで映画に出演することになって、貴族の服装を初めて見たのが、印象的だった。
3.ジョン・ベイツ (演 ブレンダン・コイル)南仏組
グランサム伯爵の従者なので、一緒に南仏に行くこととなった。今回は一緒に南仏に行った、バクスターを力づけるくらいしか見所はなかった。
4.フィリス・バクスター (演 ラクエル・キャシディ)南仏組
今回は、陰のヒロインの一人だった。伯爵夫人のメイドとして、南仏の別荘へ行き、ベイツの励ましもあって、モーズリーとの愛を受け入れようと決心し、ダウントン・アビーに戻って、モーズリーからプロポーズを受ける。
そのプロポーズが映画撮影用のマイクで拾われて、発表することもなく、みんなから祝福を受けたシーンが笑いと涙だった。
男運がなかった(男にだまされて、窃盗をして受刑した)バクスターに訪れた幸せを祝したい。
5.グラディス・デンカー (演 スー・ジョンストン)居残り組
体調不良のバイオレットのメイドとして、最期のシーンでも大袈裟な演技で結構目立っていた。バイオレット亡き後はどうするのだろうと気の毒に思った。貴族が衰退してメイドの就職先も探すのは大変かも知らないと思った。
6.アンナ・ベイツ (演 ジョアン・フロガット)居残り組
前作映画では、国王の使用人を罠にはめて活躍がめざましかったが、今回はほとんど印象に残らなかった。ジョン・ベイツとの間の息子がやんちゃなので、子育てが大変だったのかもしれない。
7.アンディ・パーカー (演 マイケル・C・フォックス)居残り組
冒頭のトム・ブランソンとルーシーの結婚式のシーンで、デイジーとすでに結婚したということが判明した。
一緒に、デイジーの前夫、故ウィリアムの父、アルバート・メイソン (演 ポール・コープリー)の農家に同居するが、義父の前では、デイジーとイチャイチャすることもままならず、困惑する様子が良かった。
アンディについては、演じるのが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマイケル・J・フォックスではなく、Cなのが、興味深い。
また、現実社会で、イーディスと付き合っているというニュースが流れていて、美男と美女でお似合いなのだが、ついつい侯爵夫人と下僕の付き合いだなと思ってしまう。
8.ベリル・パットモア (演 レズリー・ニコル)居残り組
アルバート・メイソンと良い感じだったが、デイジーが恋のキューピットになり、パットモアが遺産相続の資金で手に入れた宿屋で一緒に暮らすことになった。パットモアさんにも、幸せが降りてきて大変嬉しいことだ。