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ヨーロッパ文化教養講座(NHKプレミアムシアター ベルリン国立歌劇場 歌劇「ポントの王ミトリダーテ K.87」録画鑑賞記)

2023/06/21

モーツアルトが未だ14歳のときに、ミラノの総督フィルミアン伯爵から注文された作った、歌劇「ポントの王ミトリダーテ」を、宮城聰氏が演出、ベルリン国立歌劇場の公演。

指揮:マルク・ミンコフスキ
管弦楽:レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル

主要キャスト:
1)ミトリダーテ(王):ペネ・パティ (テノール)サモア
2)アスパージア(王の愛人):アナ・マリア・ラービン(ソプラノ)ルーマニア
3)シーファレ(王の次男):アンジェラ・ブラウアー(メゾ・ソプラノ)米国
4)ファルナーチェ(王の長男):ポール・アントワーヌ・ベノ・ジャン(カウンターテナー)

時代背景等:
1.ポントは、WIKIによれば、ポントス王国(紀元前281年 - 紀元前64年)。
1)ミトリダーテは、紀元前120年に即位したミトリダテス6世のことと思われる。

史実では、紀元前63年にミトリダテスの息子ファルナケス( 4)のファルナーチェ)がミトリダテスを自殺に追い込み、ローマに降伏した。
以後、ローマ(このときはまだ帝国ではなく、共和国)の属州となった。
とあるが、オペラでは、ファルナーチェは、父ミトリダーテのためにローマと戦うことになっている。

2.予定された歌い手に男声があまりいなかったのか、王の息子2人も女声で歌う曲となっている。

3.宮城聰氏は、東大出身の演出家で、静岡県舞台芸術センター(SPAC)芸術総監督。2019年にフランス芸術文化勲章を受章しているので、舞台芸術の業界では有名な人なのだろう。

舞台は、黄金で作ったひな壇のようで、登場人物も金の甲冑を着たり、日本趣味の人たちに受けそうな演出だと思った。

演奏そのものは、さすがにベルリン国立歌劇場で歌うくらいの技量のある歌い手揃い。

モーツアルトのこのオペラは、CDは持っているがちゃんと聴いたことがなかった。14歳でこの全曲を作るというのは天才の証だろう。


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