ヨーロッパ文化教養講座(「コシ・ファン・トゥッテ K.588 」 シナリオ読破プロジェクト2 第1曲)
2023/08/17
シナリオを読み始めるが、主要登場人物6人は、わかりやすさのため常に冒頭に記載する。
①(Fiordiligi) フィオリディリージ(ソプラノ)貴族(金持ち)の*姉
②(Dorabella)ドナベッラ(メゾ・ソプラノ)貴族(金持ち)の*妹
③(Despina)デスピーナ (ソプラノ)②③の使用人
④(Guglielmo)グリエルモ (バリトン)①の婚約者
⑤(Ferrando) フェランド(テノール)②の婚約者
⑥(Don Alfonso) ドン・アルフォンソ (バス)老哲学者
注:①、②のどちらが姉かは台本上は不明。台本上に先に配役として①が書いてあるので、便宜上①を「姉」とする。
Sinfonia 序曲
Atto Primo 第1幕 カフェの店
(舞台)演出によって舞台も時代も大きく変わるが、台本上では、舞台はナポリで、時代は、18世紀後半。
Scena I 第1景 フェルランド、グレエルモ、ドン・アルフォンソ
No.1 第1曲 Teretto 第1曲 三重唱
(内容)フェルランドとグリエルモは、ドン・アルフォンソが彼らの恋人達は女だから貞節などないと言ったことに対し、腹を立て証明するように脅迫する。
ドン・アルフォンソは、最初から二人の若い軍人をけしかけて、賭けにすることをもくろんでいたので、内心よろこぶ。
フェルランド:
La mia Dorabella
Capace non e'
Fedel quanto bella
Il cielo la fe'.
私のドラベッラは
そんなことはできい
忠実さと同時に美しく
点は彼女を作ったのだ。
グリエルモ:
La mia Fiordiligi
Tradirmi non sa:
Uguale in lei credo
Costanza e belta'.
私のフィオリディリージは
私を裏切ることなどできない:
彼女の内にどちらも、私は信じる
貞淑さと美しさがある。
ドン・アルフォンソ
Ho i crini gia' gridi;
Ex cathedra parlo,
Ma tali litigi
Finiscano qua!
私の髪はすでに白い;
そこで、ご教授したのだが、
でも、そのような口論は
ここで終わりにしよう!
フェルランドとグリエルモ:
No, detto ci avete
Che infide esser ponno,
Provar cel dovete
Se avete onesta'
いいえ、あなたは私たちに言った
彼女たちは不実であると、
私たちに証明するべきだ
もし、あたなが正直者なら。
ドン・アルフォンソ:
Tai prove Lasciamo …
そのような証明は辞めましょう。
フェルランドとグリエルモ:
(Metton mano alla spada.)
(剣に手をかけて)
No, no le vogliamo:
O fuori la spada,
Rompiam l'amista'.
いいえ、証明を辞めることは望んでいない:
でないと剣を抜きます、
友情を絶ちますよ。
ドン・アルフォンソ:
(a parte)
(離れて)
O pazzo desire!
Cercar di scopire
Quel mal che trovato
Meschini ci fa.
馬鹿な望みよ!
暴こうとするなんて
そんな不幸を見つけ出したら
自分を惨めにするんだのに。
フェルランドとグリエルモ:
(a parte)
(離れた)
Sul vivo mi tocca
Chi lascia di bocca
Sortire un accento
Che torto le fa.
私の人生に関わることを
誰が口から
でまかせをいう
彼女をねじ曲げる
レチタティーヴォ:
自分の婚約者が不実だと言われた、フェルランドとグリエルモは、なおも
ドン・アルフォンソに食ってかかるが、
ドン・アルフォンソは、女に貞節が見つかるはずはないと言って
第2曲を歌う。
続く
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