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ヨーロッパ文化教養講座(2024年10月23日 辻彩奈+九州交響楽団@アクロス福岡)

2024/10/25
今年4回目の辻彩奈さんの演奏。
名前も知らなかった、グラズノフの協奏曲ということで、興味津々だった。
比較的短い曲だったが、超絶技巧満載でとても楽しかった。
指揮も巨匠シャルル・デュトワ・マエストロでオケも気合いが入っていた。

日時:2024年10月23日(水)開場:18時 開演:19時
会場:アクロス福岡シンフォニーホール
演奏:九州交響楽団
ヴァイオリン:辻彩奈
指揮:シャルル・デュトワ

プログラム:
1)ドビュッシー(ビュッセル編)/小組曲
2)グラズノフ/ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品82
3)ソリストアンコール:
スコット・ウィラー:アイソレーション・ラグ
~ギル・シャハルのために~

休憩20分
4)チャイコフスキー/交響曲 第5番 ホ短調 作品64

コメントと感想:
1.2)の協奏曲は、演奏時間は20分くらいで、楽章の切れ目もないが、近くで観ているといかに超絶技巧満載かわかる。
小生は、辻彩奈さんの濃厚な低音のゆったりとした音が好きだが、このような超絶技巧も難なくこなす、新たな彼女の魅力に触れることができのは、ラッキーだった。

2.3)は、全く知らない曲だが、途中にメンコンや、ブラコンの旋律らしいものも混じっていて興味深かった。
KAJIMOTOのホームページに、曲の説明があった。

ウィーラー:アイソレーション・ラグ
 スコット・ウィーラー(1952-)は、現在はエマーソン大学で教鞭をとっているワシントンD.C.生まれのアメリカ人作曲家。独奏曲から管弦楽曲まで様々な作品を発表しているが、中でも声楽および劇音楽のジャンルでよく知られている。独奏ヴァイオリンのための《アイソレーション・ラグ》は2020年のコロナ禍でシャハムのために作曲され、彼によって同年5月、オンラインのライブストリーム・フェスティバルで初演された。この小品に散りばめられたメンデルスゾーンやブラームスのヴァイオリン協奏曲からの引用は、ロックダウン中にアンサンブルが出来なかった状況下で、一人の奏者がオーケストラを想う心情を映し出しているかのようである。

3.4)は、ドラマ「リバーサルオーケストラ」のテーマで耳馴染みになったので、出だしから集中して聴けた。
最初から最後まで、音やテンポの乱れも殆ど感じず、素晴らしい演奏だったと思う。巨匠シャルル・デュトワ・マエストロが、オケの実力を最大限に引き出したのかもしれない。
Xを見ると、九州交響楽団の常連リスナーがいつもの九響と違うと言っていたので、多分そうなのだろう。

ただ、二日前にサントリーホールで聴いた、フランクフルト放送交響楽団に比べると、ホールの違いもあるかもしれないが、全体的な音の芳醇さが今ひとつかなと思った。

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