ヨーロッパ文化教養講座(「DOCあすへのカルテ」S1 E5)
2022/11/17
「DOCあすへのカルテ」の5話をやっと観た。
シーズン1 エピソード5の話の流れ
1.患者が内科病棟に運ばれ最初は原因不明だが、最終的に原因が判明するパターンについて
今回のパターンは2つの話だった。
1)往年の大女優が再入院。プライドの高さ故、前回5年前のときに主治医だった内科医長(現在は、記憶喪失の主人公ファンティ)の診断以外は拒否した。
手に余った、内科医ジュリア・ジョルダーノ(喪失前のファンティの恋人)は、ファンティの自宅マンションまで行き、息子の死の真相を思い出したため病院を辞めると決めて、自宅に籠もっていたファンティを引っ張り出すことに成功。
その時に、ジュリアは、本当は、Ho bisogna di te (私はあなたが必要なの)と言いたかったのに、Abbiamo bisogna di te (私たちは、あなたが必要だ)と言ったのだろうと、思わせる表情をしたのが印象的だった。
最終的な診断は、肺線維症。
大女優は、娘がいるものの絶縁状態にあり、研修医アルバ・パトリツィが連絡したが関わりを拒否されてしまう。アルバ・パトリツィは、実はこの病院の外科医長ファブリツィア・マルテッリが母親であることと、母親とは大女優とその娘の関係のように、よそよそしい関係にあることが判明する。
アルバは、昏睡状態にあった(と思われた)大女優に娘が見舞いに来たという演技をとっさにし、大女優から懺悔を受ける。
翌朝、大女優は、アルバに「あなたは、俳優のように演技が上手い」と言われ二人は良い関係になる。
2)原因不明の腹痛のため、自殺未遂をして入院した、19歳のソフィアは、痛みのため仕事が続かず母からは怠け者だと思われている。何とか、姉の夫の会社で働かせてもらっているが、その姉の夫からもセクハラを受けている。
大女優が危険な状態になって内科医が手が空かないときに、主人公ファンティは、鎮痛剤をソフィアに打つが、その鎮痛剤は、彼の記憶喪失12年間の間に副作用のため、使用禁止となり、廃棄処分をするものだった。
そのため、ソフィアは昏睡状態になり、ファンティは、再度病院を辞めることを決意し、日付けを空欄にした、辞職届を院長の元妻、アニェーゼ・ティベリへ提出する。
ソフィアの痛みをとるには、子宮をとるしかないということで、研修医アルバの母、ファブリツィア・マルテッリが執刀する寸前に、ファンティは、鎮痛剤の副作用をヒントに、ソフィアの病気は、ポルフィリン症(厚労省指定難病254)であることを突き止め、アルバへ連絡、アルバは、母に執刀を辞めるよう強く迫り、ソフィアは子宮を失うことなく、治療が続けられることとなった。
執刀を辞めさせた、アルバも辞めさせられたファブリツィア・マルテッリも、お互いの長年の心の垣根が取り払われたという満足そうな表情が印象的だった。
2.アンドレア・ファンティに少しずつ記憶が戻ってきて、元妻アニェーゼと喪失前の恋人ジュリアの三角関係が変化してくることについて
ファンティは、前回息子の死の記憶を取り戻したが、今回は新しい記憶は戻って来なかったようだ。
アニェーゼが、喪失後のファンティの中に、愛すべき人だった、昔の姿を感じ始め、愛情が戻りつつあるのに対し、喪失前の恋人ジュリアは、ファンティとの関係を話そうと何度も試みるものの、上手く伝わらず、次第に心がファンティから離れ、女たらしの、ロレンツォ・ラッザリーニへ心が徐々に移っていく描写も切ないものがあった。
3.その他
1)新内科医長マルコ・サルドーニの妻アイリーン?(製薬会社幹部)は、記憶喪失のファンティに処方されている、向精神薬が自社のものなので、ファンティの記憶がもどらないように、この薬に何かしようと企んでいるらしい。
2)今回、主役級の活躍をした、研修医アルバは、大女優との関係もうまくいき、母とも心が通ったことを本当に喜び、同じ研修医のリッカルド・ボンヴェーニャにアプローチするが、リッカルドは何故がよそよそしい態度をとる。(誰か好きな人がいるのかも知れない)
#追記 :YAHOOみんなの感想を読んでいたら、昔、潜水病で死にそうになった、リッカルドをスパに誘っても行かないかもね。ということに気がついた。ビール1杯には乗り気だったのに、スパで急に興ざめしたことを考えてもそうかなと思う。
やはり、世の中には鋭い人がいるものだと思った。(自分が、鈍いのかもしれないけど)
#追記の追記 :リッカルドがスパに行かないのは、潜水病よりも、偽足をアルバに見られたくないということだと思う。