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名詞の不可算・可算(単数・複数)&冠詞⑥-1:集合名詞

副題:可算不可算の理想と現実(英文法の理想と現実)

名詞の不可算・可算(単数・複数)[UC(SP)]の深掘り版6

今回は、いわゆる集合名詞+α深掘りです。基本は名詞の不可算・可算(単数・複数)問題ですが、一部では定冠詞も絡んできます。また、集合名詞に限らず、単複で混乱が生じる英語の名詞を一緒に整理してみます。

今回の検証内容
❶ 集合名詞[collective nouns]の3型(定番説明)
❷ 集合名詞とは何か?
❸ 他にもある単複(可算不可算)の混乱
 ※集合名詞はそれなりに知名度が高いテーマですが、どの単語や語群が該当するかの解釈や説明の仕方が微妙に違っていて意外と整理が難しい項目。定番説明とは少し違う視点から見ていただけるようお手伝いできたら幸いです。

問題1:集合名詞①「team型」(定番説明だと、family, class等も同じ型)
1.teamは単複変化をするか、と問われれば?
2.teamは可算名詞か不可算名詞か、と問われれば?
3.teamは数えられるか数えられないか、と問われれば?
4.以下の2つの文章の組み合わせについて、それぞれ文法的にアリかナシか?アリなら意味は?(スポーツの文脈で)
 a. 1. My team is on a hot streak.
     2. My team are on a hot streak.
 b. 1. My team is all doing fine.
     2. My team are all doing fine.
 c. 1. My teams is all doing fine.
     2. My teams are all doing fine.
 ※ヒント:membersが表面に出るか出ないか
5.他の名詞についても同様に各自で検証

問題2:集合名詞②「furniture型」(定番説明だと、baggage, luggage, clothing, jewelry, poetry, food, music等も同じ型:近年の使用例から判断するとfoodはそろそろ除外?musicもやや微妙)
1.furnitureは単複変化をするか、と問われれば?
2.furnitureは可算名詞か不可算名詞か、と問われれば?
3.furnitureは数えられるか数えられないか、と問われれば?
 (日本語で「家具2点」はアリかナシか?アリなら英訳は?)
4.他の名詞についても同様に各自で検証

問題3:集合名詞③「people型」(定番説明だと、cattle, poultry, police等も同じ型)
1.people, cattle, poultry, policeは単複変化をするか、と問われれば?
2.people, cattle, poultry, policeは可算名詞か不可算名詞か、と問われれば?
3.people, cattle, poultry, policeは数えられるか数えられないか、と問われれば?
4.この中で1つだけ、なぜかほぼ必ず前にtheがつく単語はどれ?

さて、集合名詞「可算不可算の理想と現実」問題の典型例で、考えるべきポイントは「単数か複数か?」と「可算か不可算か?」。これが英語では大問題(日本語では何の問題も発生しないのに)。英語ネイティブから見た集合名詞(要は英語の都合)と日本語から見た英語集合名詞(外部から見た英語の客観的な姿)の違い、ご理解いただけたでしょうか。

以下は、❸ 他にもある単複の混乱

復習問題1
1.以下の国名や組織が主語の場合にbe動詞現在形はisとareのどっち?
 a. the United States of America
 b. the United Nations[国際連合/国連]
2.以下の国名を英訳
 a. オランダ:これは単数?複数?(以前はHollandでもOKでしたが現在では使用が公式に廃止:現在公式に使えるのは文法的に特殊な例のみ)
 b. フィリピン:これは単数?複数?(これも文法的には特殊な例)
 ※いずれも英語で名詞の形と動詞の単複呼応が乱れている
 ※まるで一休さんのとんち話のよう(1つなのに複数形?複数形なのに単数扱い?)。複数の構成員が集まって1つの集団を構成する場合に、英語では単複が混乱。

復習問題2:以下の日本語を英訳
1.英単語chickenを使って英訳:主語の場合にbe動詞現在形はisとareのどっち?
  鶏1羽、2羽
  鶏肉1切れ、2切れ
  鶏肉1グラム、2グラム
2.100ドルではこのカメラを買えない(買うのに十分ではない)。
  (one hundred, dollar, enough を使うこと)
3.20キロ(メートル)はとても長い距離だ。
4.100年は「1世紀」と呼ばれる。
 ※英語の数え方には2通り(可算型不可算型:矛盾するようですが、不可算名詞にも文法的に正式な数え方が存在)、さらに量り方も重要
 ※これも一休さんのとんち話のよう(数えていないのに単複変化?)。

いわゆる学校英語や学術英語で整理しきれていない部分を考えてもらうための教材、英語の「名詞の不可算・可算(単数・複数)の理想と現実」問題(分かりやすいのが、複数形でも単数呼応)が少しでも伝われば幸いです(閲覧して面白いと思った方は、コメントしていただけると、教材や答え合わせを今後公開する励みになります)。

授業ではちゃんと解説しますが、一般公開はここまで。あちこちにヒントを散りばめてあるので、非受講生の方は辞書を引いたり自分で調べたりして考察してみてください。

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