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名詞の不可算・可算(単数・複数)④-1:助数詞&単位1

副題:可算不可算の理想と現実(英文法の理想と現実)

名詞の不可算・可算(単数・複数)[UC(SP)]の深掘り版4

今回も、不可算・可算(単数・複数)個別項目の深掘りですが、最初に重要なポイントを❶〜❸に整理しておきます。最後にでも追加の整理があるので、そちらもご覧ください。

この記事に対するコメントは不要です。ご質問はUNIPAのQ&Aからお願いします。

今回の検証内容
❶ 助数詞
単位:モノの数え方を自然科学の視点で整理
 数えるはかるの違い
❷ 主語と動詞の単複一致問題(be動詞現在形は単数isか複数areか?)
 ※これを改めて考察する必要があるのが英語
 そもそも可算は本当に数えている?:学術英語や学校英語の一部でも指摘されている問題
 ※学校英語や学術英語では扱われない視点も含まれていますが、「実用科学英語」と命名した意図が伝わるような内容になっていれば幸いです。

主語と動詞の単複一致が入ってくると、名詞の不可算・可算(単数・複数)問題の難易度が一気に上がりますので、しっかりと区別して整理してください。

復習問題1:以下の和文を英訳(鶏chicken(C)と鶏肉chicken(U)の英語での数え方+α
① 鶏1羽、鶏2羽、、、
② 鶏肉1切れ、鶏肉2切れ、、、
③ 鶏肉1グラム、2グラム、、、
④ 主語と動詞の単複一致問題(be動詞現在形は単数isか複数areか?)に関して、上の①〜③で仲間外れはどれ?

復習問題2:以下の和文を英訳
① 100ドルは大金だ。
 (one hundred, dollar, a lot of を使うこと)
② 20キロ(メートル)はとても長い距離だ。
③ 100年は「1世紀」と呼ばれる。

復習問題3:可算・不可算の定番説明「数えられる・数えられない」二分類について
① 日本語で液体や距離・時間は数える?数えない?英語ではどう?(理系的な視点で考察)
② 「数えられるもの」と「数えられないもの」は何がどう違う?(上に同じ)
③ 「数える」と「はかる」の違いを思いつく限り列挙【頭の体操】:学術英語や学校英語の一部でも指摘されている問題
(再度、可算・不可算が一筋縄ではいかない理由が少しでも伝われば幸いです)
 ※学校英語や学術英語の定説は一度捨てたほうが身のためかも(理論としては素晴らしくても、実際には例外が多数)

問題1:"two glasses of milk"や"two cups of coffee"表現について
① 数えているか数えていないか?
② 数えているなら何を数えている?
③ 主語の場合にbe動詞現在形は単数isか複数areか?
④ さらに、日常生活で液体は数えられるか否か?【知識問題:この問題の定番説明を知っているか否か】かつ【考える問題:日本語でも分かる液体の数え方とは?】

問題2:映画「明日に向かって撃て」の主題歌「雨に濡れても」の原題を各自で検索し(英語歌詞も見つかるはず)、液体を表す英語名詞の単複問題について気がついた点を考察(定番説明とは違う視点の導入:他にも似た例があるか否かを各自で検証)

問題3:以下の英語名詞リストについて
① 容器単位それ以外の4つに分類(学校英語の定番説明の範囲内+α)
② 数えるはかる(量る/測る/図る)それ以外の3つに分類(①の分類とどこまで一致するか:学術英語や学校英語の一部では解説)
③ "two XX"とした場合に、単複変化を起こすか否か?(単複同形名詞はどれ?)
④ "two XX"という形で主語にした場合、be動詞現在形は単数isか複数areか?
acre, barrel, bottle, carat, century, cup, day, decade, degree, dollar, foot, gallon, glass, gram, hour, inch, liter, loaf, meter, mile, minute, month, ounce, piece, pint, pound, quart, second, sheet, slice, spoonful, week, yard, year, yen
(中には曖昧なものもあるかも:全てを理解する必要はありません)
 ※これを機に、このリストの英単語と日本語「助数詞」との類似点と相違点についても考察しておきましょう。英語を学ぶことで日本語の理解も深まる、が理想です。

今回の検証内容の追加(深掘り)
 そもそも、この世にある具象物・抽象概念を全て数えられる数えられないの二分類で整理できるのか?(英語の可算・不可算名詞観)
 ※実は、英語の「可算・不可算」二分類体系が内包する根源的な問題
 ※二項対立に基づく世界観は西洋文化の特徴、と言ったら言い過ぎ?
 ※「主語と動詞の単複一致問題」で名詞の単複と動詞の単複が一致しないケースが頻発する問題を正しく認識することで英語上級者への道が開ける、と言ってもいいくらいの大きな課題。

やっと「実用科学英語」という名前にふさわしい解説ができたように思いますが、いかがでしょうか。いわゆる学校英語や学術英語で整理しきれていない部分を考えてもらうための教材、面白いと思っていただけると幸いです。
 ※いくつもの記事に分けて段階的に説明を進めてきた理由が、ここまで来て少しでもお分かりいただければ幸いです。

授業ではちゃんと解説しますが、一般公開はここまで。あちこちにヒントを散りばめてあるので、非受講生の方は辞書を引いたり自分で調べたりして考察してみてください。

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