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名詞の不可算・可算(単数・複数)⑦-3:病名3(数え方)[医学英語]
副題:可算不可算の理想と現実(英文法の理想と現実)
名詞の不可算・可算(単数・複数)[UC(SP)]の深掘り版22
「可算不可算・単複で混乱が生じる英語の名詞」の深掘り。この⑦シリーズでは、私の得意分野である科学英語の中で医学英語からまず整理。英文法としては、名詞の不可算・可算(単数・複数)問題のやや高度な応用。今回は、病気に関連する様々な数の表し方をご紹介。
病名の深掘り第三弾の検証内容
❶病名は可算か不可算か?:具体例を挙げて検証
様々な病名と数字との関連を比較することで病名の可算不可算を深掘り
❷病名の不可算U・可算C(単数S・複数P)はどう決まる?
今回は「病気に関連する様々な英語の数字表現」の深掘り
1. 『英語名詞は「C:数える・U:数えない」のシンプルな2分類』が定番説明
もっともらしい説明だが本当? CUなんて無いほうが実はシンプルなのでは?
2. 英語はなぜこんなにU・C(S・P)の使い分けが面倒なのか?
「ごく僅かな形の違い」で意味を使い分ける英語の特徴を実例で正しく理解
※病名は理系用語なので、文系の学問である学術英語ではどうしても扱いが小さくなりがちですが、単語自体は理系・文系に関わらず触れる機会は多いはず。意外と整理が難しい複雑なジャンルだということが少しでも伝われば幸いです。
この記事に対するコメントは不要です。ご質問はUNIPAのQ&Aからお願いします。
今回も、実践的な演習の続き
問題1:以下の表現を和訳【文法的に問題があれば指摘】
a. one hundred thousand heart attacks
b. hundreds of strokes
c. ninety-two thousand deaths
d. one thousand cases of heart disease
e. thirteen percent fewer heart attacks
= 13% fewer heart attacks(以下、同様)
f. eight percent fewer strokes
g. four percent fewer deaths
h. eleven percent fewer new cases of heart disease
※"percent"は、いわゆる単複同形名詞(=単複変化しない可算名詞)
(「パーセント(百分率)」を可算名詞と呼ぶのは科学的に適切?:各自で考察)
※"%"は、数字と単位の間のスペースが不要な例外ケース("°C"も同類)
問題2:「糖尿病リスクを増加させる」の適切な英訳はどれ?【一択】
a. increase risk of diabetes
b. increase a risk of diabetes
c. increase the risk of diabetes
d. increase risks of diabetes
e. increase a risks of diabetes
f. increase the risks of diabetes
問題3:「糖尿病発症リスク17%増加」の適切な英訳はどれ?【一択】
a. seven percent increased risk of developing diabetes
b. a seven percent increased risk of developing diabetes
c. the seven percent increased risk of developing diabetes
d. seven percent increased risks of developing diabetes
e. a seven percent increased risks of developing diabetes
f. the seven percent increased risks of developing diabetes
今回の病名も、「不可算可算の理想と現実」問題の一例。英語の名詞を使う際に毎回のように出てくる「文法的に可算名詞なのか不可算名詞なのか?」問題。日本語では問題にならないのに、英語では大問題。
いわゆる学校英語や学術英語で整理しきれていない部分を考えてもらうための教材、英語の「名詞の不可算・可算(単数・複数)の理想と現実」問題が少しでも伝われば幸いです。
授業ではちゃんと解説しますが、一般公開はここまで。あちこちにヒントを散りばめてあるので、非受講生の方は辞書を引いたり自分で調べたりして考察してみてください。
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