文章を要約してくれる無料のツールを試してみた。原文は末尾にある。
AI文章要約
いちばん気に入った結果を出してくれた。
自動要約 無料ツール by ユーザーローカル
3行、5行、10行から選択できる。下記は5行
1行目の「この機会」が何の機会かわからず、不自然だ。
文章要約サービス タンテキ
ワクチンの後でビーグル号が出てくるのが不自然。原文が悪いのかもしれないが。
ELYZA DIGEST
どんな長文も3行に要約
文部科学省の「生物学センター」ではない。
Smodinサマライザー
ちょっと長すぎる。
サマるん
要約だけでなく、原語検出、感情分析(点数)を出力してくれる。感情分析はポジティブな文章として「人々がセンターに集まる目的は多様であっていいと思う。」また、ネガティブな文章として、「ミクロな方法だけでは全体像を理解できない。」などが高得点とされた。
箇条書きの文章のつながりが見えない。
ChatGPT
300字くらいに要約してと書いたのに200字で返してきた。
ChatGPTはなぜか最初は次のように英語で要約した。こちらの方が良い文章だ。
以下は日本語訳
以下は原文(本人執筆)
新型コロナのおかげで、最新の生物学用語を毎日耳にするようになった。PCRやRNAウイルス、mRNAワクチンなど。社会に出たら理科は必要なくなると答えた高校生は44.3%で日米中韓で最多だという(文部科学省2016)。この機会に学校で学ぶすべてが生きる力につながることを再認識したい。mRNAワクチンは画期的な方法で、従来考えられないスピードで安全なワクチンを開発した。開発の中心となったカリコさんはノーベル賞候補ともささやかれている。
社会人になるために必要なことは膨大な知識をおぼえることではない。ワクチンを打つと流産するなど、全く根拠のないフェイクを信じる人が随分いたらしい。「科学とは主観を客観に仕立て上げる手続き」である。わからないことに対して恐怖をおぼえ、敵視するのでなく、客観的に理解しようとする姿勢と方法を身に着けることが求められている。
そうした中で、センターと協議会の果たす役割はどこにあるのだろうか。生物学は自然史研究(博物学)から出発した。自然史研究とは、生物・化石・地質・気候など、自然界のさまざまなモノや現象を観察し、記述するものである。ビーグル号での標本収集はダーウィンの進化論に大きな役割を果たした。その後、生命科学の発展の裏で古い自然史研究は影の薄い存在となった。しかし、新型コロナのような新興感染症や地球環境変動の影響を理解するためにも新しい自然史研究の展開が求められている。例えば、どの動物がどのような感染症と関わっているか、温暖化によって変わる植物の分布とその変化が生態系全体に及ぼす影響などを知ることは重要である。生物は歴史的に進化し、地域ごとに生態学的つながりを持って存在している。ミクロな方法だけでは全体像を理解できない。
そのようなデータ収集に力を発揮するのが市民科学である。地球規模で生物多様性情報を収集するGBIFには約19億件もの生物記録が集められ、研究に利用されている。そのデータの半数近くがボランティアによって集められた。ボランティアによるデータ収集は、大規模な時間的・空間的スケールで比類のない量のデータを提供するだけでなく、市民が科学研究に参加するのに役立つ。センターは設立以来、生き物調査、サマースクール、標本収集など活発に活動を展開しており、市民科学の拠点となりつつある。
その延長線上で私がセンターに期待するのは、ひとつは人材の育成である。人々がセンターに集まる目的は多様であっていいと思う。たとえば、生物が好きで、職業あるいは趣味として調べたいという人々がいる。こうした人々をつなぎとめるには、できれば常勤の学芸員を置いて、指導できる体制が欲しい。環境教育・自然教育の指導者で、センターを野外学習の場として利用したい人々もいるだろう。ほかにも自然を生態系サービスとして活用しようという人々がいる。例えば、都市農業やフェアトレードなど。これも広い意味での自然誌研究の一環と考えられる。
もうひとつは、デジタル化で、生物の分布、標本などの情報が集約されている世界的なネットワークに参加することは生物多様性情報の活用に不可欠である。また、スマートフォンの普及によって、市民が撮影した生物をAIで同定して、位置・日時の情報とともにセンターのデータとすることも可能である。環境DNA解析技術の発展も著しく、市民が汲んだため池や川の水を郵送してもらい、生物分布の予備調査として使うこともできる。新しい自然史研究の拠点としてのセンターと協議会の発展に期待したい。