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DXチーム活動報告~Dify を使ったAIアプリ作成~
こんにちは!東北大学のサイエンス・アンバサダー(SA)のハラです!
今日は、今年度のGX・DXチームの活動として、ちょっと変わったプロジェクト「Dify」についてご報告しますね!
今回、SAとして初めてチャレンジしたんですけど、とっても楽しくて学びの多い経験になりました!
もし興味があったら、ぜひ見てみてくださいね〜(^^)/
ところで、みなさん「ChatGPT」って聞いたことありますか?
ChatGPTは、2022年11月にOpenAI社がリリースしたAIで、どんな質問にも答えてくれるんです!
最近は、Anthropic社とかMeta社とか、他にもいろんな企業がAIを開発していて、すごく話題になってますよね。
そんな便利なAIを、自分好みにカスタマイズできたらいいな〜って思いませんか?
実はそれを叶えるシステムがあって、その名も「Dify」なんです!
未来っぽくてワクワクしますよね♡
というわけで、今回SAとしてちょっとだけ挑戦してみたので、その成果をシェアしたいと思います!
Difyとは?
Difyは、コード不要で簡単に生成AIアプリを開発できるツールで、ブロックをマウスで繋ぐだけで、AIチャットボットやエージェントなどのアプリを作成することができます。今回はこのDifyを使ってアプリ作成にチャレンジしました。
Difyの特徴
Difyの特徴をご紹介します。LLM、RAGなどについては、興味があれば調べてみてくださいね。
オープンソース: 無料で始められ、複数のLLMモデル(GPT-4やClaudeなど)を使用可能。
豊富なテンプレート: 様々なテンプレートや外部ツール連携があり、初心者でも簡単に利用可能。
使いやすいUI: ノーコードで複雑な処理を視覚的に構築可能。
RAGエンジン: 外部データを参照し、特定タスクに最適化したAIをカスタマイズできる。
簡単な公開と分析: 作成したアプリのユーザー数やパフォーマンスを分析できる。
作成したアプリの概要
今回は、Difyの中のテンプレートを使って、以下のような4つのステップからなるシンプルなアプリを作成しました。それぞれのステップについて解説していきます。
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1. START
文字通りアプリの始まりの部分で、ユーザーからの情報を入力します。今回はbackground(ユーザーはどんな人か?)、instruction(AIにしてほしいことは何か?)、質問(教えてほしいことはなにか?)を入力します。
例)background→「私は材料科学を専攻する大学2年生です。金属材料について専門的な知識を学びたいと思っています。」
instruction→「knowledgeを参照して、質問に回答してください。」
質問→「鉄や銅などの身近な金属の融点を教えてください。」
2. Knowledge Retrieval
Knowledgeとは知識、Retrievalとは検索のことで、このステップではAIが回答作成に使えそうな知識を、あらかじめ与えられたknowledgeファイルから検索して選んできます。
例)knowledge→理科便覧
検索して持ってくる知識→ ○章 表△-■ 物質の融点一覧 に載っているFe, Cu, Sn, Agの融点
3. LLM
AI(chat gptなど)がSTARTとKnowledge Retrievalの情報を読み込んで、回答を作成します。chat gptを使ったことがある人はイメージしやすいかもしれませんね。ただ、今回のアプリではKnowledge Retrievalで文献などを参照しているため、どうしてその回答になるかの根拠がきちんとある、という部分が大きな違いとなっています。
4. END
LLMが作成した回答を、アプリの画面に出力します。
例)回答:「鉄(Fe)の融点は約1538°Cと高く、工業用金属の中でも耐熱性が非常に優れています。銅(Cu)の融点は約1085°Cで、電気導体として優れているため、…(参照:理科便覧 p. 〇〇 表△-■) 」
アプリの動作
具体的なアプリの作成手順は少し難しいので、今回の記事では省略します(参考リンクは記事の最後に載せているので、興味のある方はぜひ挑戦してみてくださいね!)。
というわけで、アプリが完成したので、早速テストを行いました。
background、instructionを入力してから質問を送信すると…
下の写真のように、AI(ロボットのアイコン)から回答が返ってきました!
回答上部の「Workflow Process」では各ステップでのインプットとアウトプットを確認することもできます。
チャットボットのようなアプリを自分で作ることができるなんて、驚きですね。
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いかがでしたでしょうか?
DXチームの活動の一環として、今回はDifyを使ったAIアプリ作成に挑戦しました。
設定やアプリの作成には手間がかかりましたが、一つ一つ、自分の手を動かして実行することで段々と理解が深まっていくことが実感できました。
今回のようにテンプレートを使用すれば比較的簡単にアプリを作成できるほか、慣れれば自分でブロックを配置して完全オリジナルのアプリを作成することも可能です。
皆さんもぜひアプリ作成に挑戦してみてくださいね。
記事へのコメントやSAへの質問は、いつでもこちらのフォームよりお待ちしております。
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編集後記
最近話題のAI!
専門とはかなり異なる分野でしたが、研究の息抜きにもなりとっても面白かったです。
(ハラ)
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サイエンスアンバサダーの詳細はこちらのホームページへ!
参考リンク
Goodpatch Blog「誰でも10分でAIツールが作れる「Dify」とは?話題の生成AIアプリ開発プラットフォームの社内勉強会レポート」https://goodpatch.com/blog/2024-08-ai-difyreport(2024、9月26日閲覧).
Zenn Accenture Japan(有志)「DifyでLLMを使えるようにする(OpenAI GPT-4o)」https://zenn.dev/acntechjp/articles/03d6e8fa2b58bd(2024、9月26日閲覧).
Note by える「COHERE API(Command R+)で遊ぶ with Discord bot」https://note.com/el_el_san/n/n845c0efdfc4a(2024、9月26日閲覧).
Medium「Explore Dify: A Step-by-Step Guide to Building a Simple LLM-Powered Application」https://medium.com/@whiteking64/explore-dify-a-step-by-step-guide-to-building-a-simple-llm-powered-application-d1dd361a33ad(2024、9月26日閲覧).
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