脊髄損傷者のガス貯留の原因と対策
一定数、お腹にガスが溜まるという方がいます。
ガスが溜まると何が悪いかというと、腸蠕動がしっかり行われないため、腸輸送が遅延し便秘傾向になるということです。
そうなると腹部膨満になり食欲も低下しますし、気分不快も出てくることがあります。
なぜ、ガスが溜まるのでしょうか?
有名な話なのですが、お尻からでるガスは呑気(どんき)といって、ほとんど口から飲み込んだ空気と言われています。
よって、ストローや炭酸飲料などで空気が一緒に入りやすいですね。
ゼロにすることは難しいですが、注意して減らすことは可能です。
同時に脊髄損傷によって、直腸に溜まったガスがあっても、知覚されることもなければ、自律神経過反射により知覚されても、肛門を随意的に緩めることもできないので、ガスが溜まりやすいという特徴もあります。
もちろん、お腹を動かせない、座っていたり、寝ていたり固定的な姿勢を保持していることも原因です。
自分で動かせる方は動かした方が良いですし、動かせない方でもリハビリスタッフに体幹を動かしてもらうことは有効なガス排出のための運動になります。
とあるガスを減らす内服薬もあり、何人か内服していたことはありますが、明確な効果を感じたことはありませんでした(個人的感想です)。
腸内にガスが溜まっていていいことはありませんので、ガスをできるだけためない、かつ、ガスは毎日排出するということが必要です。
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