Gettysburg March
「ゲティスバーグ・マーチ Gettysburg March」はアメリカのトラディショナル・マーチ。おそらくアメリカ南北戦争の決戦だった「ゲティスバーグの戦い」(1863年7月1日 - 7月3日)の頃にできた曲だと考えられる。作曲者は不明ではあるがジャズ・マーチとして、あるいはニューオーリンズ・ジャズのスタンダード。
録音はだいたいリヴァイヴァル期から増えている感はあるが、おそらく演奏自体はそれよりも前から頻繁になされていたと考えられる。
録音
George Lewis (New Orleans, December 17, 1954)
Avery “Kid” Howard (Trumpet); Wendell Eugene (Trombone); George Lewis (Clarinet); Alton Purnell (Piano); Lawrence Marrero (Banjo); Alcide “Slow Drag” Pavageau (Bass); Joe Watkins (Drums)
ジョージ・ルイス御大の実況録音。最初のジョー・ワトキンスのマーチングがとてもかっこよい。テンポが速くなってからのキッド・ハワードのレイドバックしたトランペットがユニーク。なによりパーネルのピアノに萌える。
Paul Barbarin Band (NYC, December 1954)
John Brunious (Trumpet); Willie Humphrey (Clarinet); Bobby Thomas (Trombone); Lester Santiago (Piano); Danny Barker (Banjo); Paul Barbarin (Drums);
ポール・バーバリンのニューヨーク録音。まとまりとしては下の録音よりもあるように聴こえる。この録音もだいぶ素敵。ボブ・トーマスのトロンボーンとダニー・バーカーのバンジョーがキレている。
Paul Barbarin's Jazz Band Of New Orleans (Ohio, March 3, 1956)
John Brunious Snr. (Trumpet); Willie Humphrey (Clarinet); Bob Thomas (Trombone); Lester Santiago (Piano); Danny Barker (Banjo); Ricard Alexis (Bass); Paul Barbarin (Drums);
ポール・バーバリンのオックスフォード・シリーズ。ライブ実況録音。激アツ!なによりもバーバリンのドラムがふんだんに聴ける。どうしようもなくかっこよくてお気に入り。スウィングしてからのバスドラが最高にかっこいい!
Haruka Kikuchi (New Orleans, August 8, 2018)
Kevin Louis (Cornet); John Rodli (Guitar); Twerk Thomson (Bass); Haruka Kikuchi (Slide Trombone); Junji Kimura (Drums)
菊池ハルカさんのジャパン-ニューオーリンズ・コレクションの一つ。元ニューオーリンズ・ジャズ・ヴァイパーズのジョン・ロドリのギターが好きでこの人のリズムがふんだんに聴けるのもお気に入り。上の録音を参考にしているところもあるようで、マーチング・パートの菊池ハルカさんのトロンボーンはウィリー・ハンフリーのフレーズも飛び出す。