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All My Life

「オール・マイ・ライフ All My Life」は、1936年にサム・ステプト(Sam H. Stept)作曲、シドニー・ミッチェル(Sidney D. Mitchell)が書いたスタンダード。同年に公開された映画『大都会の歓呼 Laughing Irish Eyes』のために作曲された。

この曲の歌詞はタイトル通り「憧れの人と結婚することができて/付き合えて俺は最高に幸せだ。人生をかけて君を愛するよ」という感じ。バラードかゆっくりめのスイングで演奏されることが多いように思う。

作曲者のステプトはPlease Don't Talk About Me When I'm GoneComes Loveなどスイング/トラッド・ジャズの曲も作曲している。

録音

Teddy Wilson & His Orchestra (NY March 17, 1936)
Frankie Newton (Trumpet); Benny Morton (Trombone); Jerry Blake (Clarinet); Ted Mc Rae (Tenor Sax), Teddy Wilson (Piano); John Truehart (Guitar); Lennie Stanfield (Bass); Cozy Cole (Drums), Ella Fitzgerald (Vocal)
この日にテディ・ウィルソンはほかに2曲録音したけど、この録音はその中でも一番素晴らしいかもしれない。とくにソロは流れるようだし、エラさんの歌もしびれるように甘い。

Willie Bryant & His Orchestra (NY April 9, 1936)
Richard Clarke (Trumpet); Jack Butler (Trumpet); Taft Jordan (Trumpt); John "Shorty" Haughton (Trombone); George Matthews (Trombone); Glyn Paque (Alto Sax); Stanley Payne (Alto Sax); Charlie Frazier (Tenor Sax); Johnny Russell (Tenor Sax); Ram Ramirez (Piano); Arnold Adams (Guitar); Ernest Hill (Bass); Cozy Cole (Drums); Willie Bryant (Vocal)
30年代のイケメン・ボーカリストのウィリー・ブライアント楽団の録音。スモーキーな歌声で曲を盛り上げている。歌い方はウィンギー・マノンやピー・ウィー・ラッセルの系譜に位置付けられそう。トランペットのソロはジャック・バトラーか?それとコージー・コールのドラムが素晴らしい。

Putney Dandridge And His Orchestra (New York City, June 1, 1936)
John Kirby (Double Bass); Cozy Cole (Drums); John Trueheart (Guitar); Teddy Wilson (Piano); Teddy McRae (Tenor Saxophone); Bobby Stark (Trumpet); Putney Dandridge (Vocals)
プットニー・ダンドリッジの録音。ファッツ・ウォーラーのフォロワーの一人と言っても差し支えないだろう。この録音もとても好き。ジョン・カービーとテディ・ウィルソンの絡みがとくに最高だし、ダンドリッジの歌もダーディで好き。ビブラートがすごい。

Fats Waller & His Rhythm (New York April 8 1936)
Fats Waller (Piano, Vocal);  Gene Sedric (Soprano Saxophone); Charles Turner (Bass); Arnold Boling (Drums); Al Casey (Guitar); Herman Autrey (Trumpet)
ファッツ・ウォーラーの録音。流れるようなイントロのあとにテーマがはじまるんだけど、そのテーマがまたファッツ・ウォーラー節を堪能できるアレンジになっている。Aメロから入るアル・ケイシーのギターとチャーリー・ターナーの二人でストライド・ピアノを表現しているように聴こえる。各ソロのときに聴けるベースがぶっとくて好き。

Marty Grosz With Destiny's Tots (NY May 20 1986)
Marty Grosz (Acoustic Guitar, Vocals, Arrangement); Phil Flanigan (Bass); Keith Ingham (Piano); Dick Meldonian (Tenor Saxophone); Dan Barrett (Cornet)
マーティ・グロスの歌とギターがめちゃくちゃ気持ちいの録音。5度チューニングのギターとベースの絡みが堪能できる。またこの録音のグロスのなにがすごいかといえば、上のファッツ・ウォーラーの録音のアル・ケイシーの役割とファッツ・ウォーラーの役割の両方を担っていること。ダン・バレットとディック・メルドニアンによるイントロがとても爽やか。バレット=>インガム=>メルドニアンの順でソロが展開される。ファッツ・ウォーラーの録音と聴き比べるとおもしろい。

Ruby Braff (NYC April 22–23 1998)
Ruby Braff (Cornet); Chuck Wilson (Alto Saxophone); Marshall Wood (Bass); Jim Gwin (Drums); Howard Alden (Guitar); Jon Wheatley (Guitar)
スイングのスモール・グループに志向した録音。ルビー・ブラフの音色が美しい。この録音もすき。

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