【No.6.1塩酸(塩化水素)】
こんにちは実験好きなトラ猫です。
今回は前回告知した通り塩酸を作ります。
塩酸
塩酸とは塩化水素HClが水に溶けた強酸性液体です。
試薬や鉄の除錆、ph調整剤、各種塩の製造などに使われます。
限界濃度は約38%です。
25%を超えると空気中の湿気と反応して
白煙をあげます。塩化水素です。
実験好きなトラ猫は
鉱石磨きに使ったりいろんな金属塩を作ったり
もっとやばい薬品を作ったりするのに使います。
※注意
毎度のごとく塩酸は劇物です。
皮膚に触れると薬傷(ヤケド)を引き起こします。
吸入すると喉や気管支、肺の水分で塩酸になって
溶けます。粘膜もろとも溶けます。
今回の塩酸は今までと違い
舐めてかかっちゃいけません。
ちなみに舐めると成人で14gで死亡した例があります。
いろんな意味で舐めてはいけません。
実際に作るときは
手袋をつけて、保護メガネとマスクを付けて
作ってください。
10%以上の濃度の水酸化ナトリウムは
毒物及び劇物取り締まり法で劇物に指定されています。
鍵のかかる薬品箱に“医薬用外劇物”と表示し、
紛失防止のために在庫を確認できるようにしてください。
捨てる時は5%以下に
石灰乳(水酸化カルシウム)や水酸化ナトリウム等で
希釈してから廃棄してください。
ちなみに水酸化ナトリウムで希釈すると
塩化ナトリウム(お塩)ができます。
塩酸には爆発性も引火性もありませんが
アルミニウム、スズ、亜鉛を腐食して水素を生成し、
これに空気が混じったものに引火爆発することがあるので
金属には触れないようにしてください。
以上を踏まえた上で実験に移りましょう
実験!
⑴サンポールを蒸留
これは大体どこのご家庭でもできる方法です。
材料はトイレ用洗剤と押し入れの除湿剤くんの
塩化カルシウムです。
トイレ用洗剤のサンポールや
100均などで売られているナイスなど
酸性系の洗剤を使います。
どういうわけかこのような洗剤は
揮発しやすい塩化水素が全然揮発しないように
できています。
↓これね
裏の成分表を見て「塩酸」と
どこかに書いていれば大丈夫です。
次亜塩素酸とか書いてあるやつは違いますので
他のものを使用しましょう。
これ↓
こういった洗剤は大体9.5%の塩酸が入っています。
でも今回は塩酸の限界濃度である38%まで
上げていきたいと思います。
①それではサンポールやナイスを
300mlくらいはかり、
ガラスや銅、銀、白金、金等の
密閉できる容器に入れてください。
ご自宅だとガラスか銅の鍋があると思うので
それに入れましょう。
(白金とか金なんて無理に決まってますよね。(笑)誰ですか書いたのは)
テフロン加工の鍋でも大丈夫です。
実はテフロンは化学的に一番安定している物質で
この世で1番の強酸であるフルオロスルホン酸を
取り扱えるのはテフロンだけなんです。
なので塩酸なんてテフロンであれば余裕で
取り扱えます。が
お宅のお鍋を使うとおそらくお母様が
般若の形相で追っかけてくるので
いらなくなった鍋でやりましょう。
②容器に入れ密閉できる様にしたらそこから
チューブや銅、真鍮の管を入れる穴を開けます。
発生した塩化水素を誘導するためです。
多分銅が一番いいです。
これはイオン化傾向の話になるのでまた今度。
そのチューブの反対側を、
他のガラスかポリエチレンなどの容器に入れます。
容器の中には純水を入れておきましょう。
ワインのボトルでも焼酎の空き瓶でも大丈夫です。
蓋が閉まれば。
③そうしてできたサンポール入りの
テフロン鍋やフラスコに
塩化カルシウム(最初書いた押し入れの除湿剤くん)
を10gくらい入れます。
これを入れると塩化水素が揮発しやすくなります。
エタノールの蒸留などでも使います。
保存しておくといいでしょう。
保存は絶対に密閉してください。
すぐに湿気を吸って液体になってしまいます。
掃除が大変ですし。(なんか油みたいになります)
④塩化カルシウムを入れたら
直火でガンガン蒸留していきます。
(蒸留というか気体発生?)
発生した塩化水素を
水に吸収させphを測ってみましょう
市販の濃塩酸はph -1くらいです。
まあ白煙が上がるくらい
吸収させたら25%は超えているので
濃塩酸と言えるでしょう。
できましたね。
保存するときはポリエチレンや、
ガラスの容器で保存してください。
使わなくても月に1回は
ガス抜きを行ってください。
破裂するので
今回はここまでです。
塩酸は他にもあと2つの作り方があります。
(ご家庭でできる範囲内であれば)
なので次回は塩酸の他の作り方を紹介します。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。
これからもとにかく色々書いていくので
フォローがまだの人はフォローよろしく
実験好きなトラ猫でした
それではまた
バイバイ!