【No.11クロロホルム】
こんにちは実験好きなトラ猫です。
今回は推理小説の定番
『クロロホルム』を作っていきたいと思います。
クロロホルム
※注意
まず最初に今回作るクロロホルムですが
悪用厳禁です。
そもそもクロロホルムで眠らせるには
10分くらい深〜く吸い込ませないと
いけません。
それ以前にクロロホルムは
発がん性物質です。
昔は吸引麻酔として使われていましたが
現在は使われていません。
クロロホルムは
特定化学物質の第2類物質の
「特別有機溶剤等」の中に位置づけられる
かなりやばい物質です。
これを用いて実験や取り扱ったりする時は
局所排気装置の中で作業をして下さい。
まじで危険なので
そもそも作らないでください。
実験!
材料はNo.8で作った
次亜塩素酸1.5Lと
No.9のアセトンか
前回のエタノール40mlだけです。
次亜塩素酸は衣類用のハイターでもいいです。
主成分が次亜塩素酸です。
間違ってもキッチンハイターは
使わないようにして下さい。
クロロホルムは
CHCl₃で表される塩素の化合物です。
なので次亜塩素酸ナトリウムとエタノールなどを混ぜて
簡単に合成できちゃうんです。
だから塩素系漂白剤の裏には大体
混ぜちゃいけない物の中にエタノールが入っています。
それでは作っていきましょう。
①まずは吸収しやすくなるように
次亜塩素酸Na1.5Lを冷蔵庫か冷凍庫でキンキンに
凍らない程度に冷やします。
②次亜塩素酸がキンキンに冷えたら
アセトンorエタノール40mlを
叩き込みガシャンコガッシャンコ強く振る。
(アセトンの方がいいです)
③そのまま蓋を開けたまま30分くらいおいておく。
甘い、クラっとするような匂いがします。
絶対嗅ぐなよ
④しばらくおいたら
ビーカーやフラスコに取り出す。
ご家庭では透明なワインボトル
2本とかで足りると思います。
⑤取り出すと液体が二層になっています。
二層の内下の層が粗クロロホルムです。
その粗クロロホルムを分液ロートがあれば
分液ロートに入れて下の層を分液します。
上の層はいりませんが
まだ反応が続いている場合があるので
しばらくほっといて下さい。
⑥下の層をもう一度分液ロートに入れて今度は
飽和食塩水を30ml〜45mlくらい入れて
塩析という作業をします。
塩析とは粗クロロホルム中の未反応物を
追い出す作業です。
飽和食塩水を入れたらそのまま分液ロートを
ガッシャンコガッシャンコ振ります。
そしてまたもや分液します。
さっきから粗クロロホルムと書いていますが
この粗が何かわかりますか?
読んだまま粗いつまり純度が低い、
不純物が入っている状態の事を
いいます。
⑦塩析して分液したクロロホルムの中の
水分を取り出したいので
塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、
酸化カルシウムなどを入れて
水分を取り出します。
⑧その乾燥剤を取り除きたいので
蒸留して不純物を取り除きます。
クロロホルムは沸点が約60℃なので
直火で加熱せず
熱湯の湯浴の中に入れて蒸留して下さい。
(クロロホルムはちょ〜引火性です。
そういう意味でも直火で加熱だけはやめて下さい。)
そんなこんなで
できたクロロホルムは
遮光瓶に入れて保存して下さい。
塩素とか窒素の化合物は
光で変化しやすいので
遮光瓶で密栓して保存して下さい。
繰り返しますが発がん性物質です。
通気性のいいところで密栓して
施錠して保存して下さい。
クロロホルムは結構いろんな
プラスチックを溶かします。
とりあえずプラスチックには
触れさせないようにして下さい。
最後に
このブログでこんな長い工程は初めてでした。
めんどくさいし、劇物だし、発がん性だし、引火性だし、
こぼしてプラスチックにかかると溶けるし、
つくんないほうが身のためですよ。
吸い込むと寿命縮まるぞ
まあこれからも
こんな簡単な化合物だけじゃなくて
もっと難しくて、危険で、
手にかかるとゾンビみたいになる化合物とか
どんどん作っていきますのでまた見に来て下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
これからもとにかく色々書いていくので
フォローがまだの人はフォローよろしく
実験好きなトラ猫でした
それではまた
バイバイ!