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064構図のはなし6(いい写真とは12)

卒業アルバムと学校写真のエキスパート 一級写真技能士の田賀谷浩です。今回もお目通しいただきありがとうございます。前回に引き続き透視図法その2として、さらに特徴的なものについて。

シンメトリー

読んで字の如く左右対称に主体を配置する事で、安定感はもとより、孤高感、崇高感がより強くなる構図です。寺院や教会の多くが左右対称に建物を構成しているのはその効果を期待しているからであり、タイトルピクチャーの富士山が何故あれほど人の心を打つのかと言えば、形自体がシンメトリーを意識できるからに他なりません。作例のように左右対称の建物を真正面から捉えるとよりドッシリ安定したように、より神々しく見えるかと思います。

シンメトリーの作例

放射線構図

と言っても決してアブナくはありません(笑)。放射状に拡がりを感じやすい画面構成にする事で、消失点に主体を置いて自然と視線がそこに至るようにしたり、一点から線状に延びる構成から開放感や躍動感、遠近感などを強調しやすく出来る構図です。
作例はある吊り橋を渡り口から撮ったものですが、広角レンズで遠近感をより強調した事も相まってより長い感じが得られたかと思います。敢えてシンメトリーに撮影して安定感を出してみましたが、消失点を少しずらして左右非対称にすると安定感が薄れる分、長さを強調する事も出来ます。

シンメトリーな放射線構図の作例

2回にわたって透視図法について綴ってみましたが如何でしたでしょうか。「スキ」をいただけると励みになります。お読みいただきありがとうございました。

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