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079ページレイアウトの構図3

卒業アルバムと学校写真のエキスパート 一級写真技能士の田賀谷浩です。今回もお目通しいただきありがとうございます。

今回は見開きの中に縦位置構図を織り込んで見ませんかというご提案です。
縦位置構図による効果はどんなものか、詳細はこちらに述べておりますのでご参照ください↓

横位置だけで構成された画面を概念として示すと

横位置だけのレイアウト

整然としていることもあって、総合カタログを見るがごとく盛りだくさんにも見え、駒ごとの優劣感や不公平感も抱きにくくなる反面、ややもすると漠然とした雰囲気になり、編集者の意図を含ませにくい構成でもあります。私自身、学校・園や保護者からのお預かり写真で構成するページはこちらの意図を加える必要がないのでよくやる手ではあります。

全部が横位置構図だけの構成ではややもすると単調になることもあり、いきおいタイトルバックや下地柄に凝らないと見飽きてしまいますね。では上のレイアウトに一枚だけ縦位置構図を入れてみたらどうなるでしょう。

作例1(個人情報保護の為画像は加工されています)

作例1は立木が縦に並ぶ間を縫うようにハイキングする場面を入れてみました。人の動きで時間の経過が分かりますし道の形や人の移動に合わせて自然と視線が動くのではないでしょうか。

作例2 (個人情報保護の為画像は加工されています)

作例2は学園生活の場面としてピアノごしの画面構成で授業を受ける場面を挿入しました。俯瞰視点によって「どこで」「何を」が分かるとともに、伴奏者の手元から奥の歌う生徒に向けて視線が動く事で時間の経過も写し込めています。

作例3 (個人情報保護の為画像は加工されています)

作例3は頂上から下山する場面を捉えることで情景描写するとともに、先頭から最後尾までの動きを写し込んで時間描写も写し込みました。

どの例も状況説明的なカットかとは思いますが、縦位置構図が時間の経過や空間描写に優れている事が分かっている人(=専門知識のある人)でないと撮らないものです。効果的に縦位置の写真を使っていく事が専門家然とした編集になるのではないでしょうか。

なるほどと思われたり参考になったと感じられたりした際には是非「スキ」をいただけると励みになります。お読みいただきありがとうございました。

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