記録20-1 退職宣言

今日2人いる上司の1人に来月いっぱいで今の仕事を辞めると伝えた 昨日もう1人人員が欲しいと社員同士で話し合っていたところだったらしいが そんな時に唐突に特大ビッグな爆弾を投下した

その人とは自分が入社して以来の付き合いで、ある程度気軽に話ができるぐらいの距離感 そんなに近くも遠くもない微妙な位置関係にいる

つい最近家庭のトラブルについて話してくれたばかりで 仕事も家庭もどっちも切羽詰ってる状態だというのは何となく理解はしている

自分も今は亡き祖母の介護をほんの一時期とはいえしていたので その苦悩は多少は理解できる ただ違いといえば実の父親の介護と言うことで その辛さは想像する事すら憚られるような気がする とてもデリケートな話題なため本当に慎重に言葉を選ばなければならない緊張感に息が詰まりそうになった

そういったその上司の仕事と私事両面の事情を知った上で 承知の上での決断だった

もちろん引き止められたし何度も考え直さない?と言われた

いかなる事情があるにせよ それはそれコレはコレと心を鬼にした この2年間本当に他人に振り回されてばかりだった 誰かのために誰かが楽できるようにその事ばかり考えてがむしゃらに働いていたが ついに報われる事はなかった

あの職場では頑張った人が真面目に一生懸命に働く人が馬鹿を見る 自分でもわかっていたつもりだった ただ自己評価としては自分は逆の立場だと思っていたプラプラうろついてサボってるような感覚に陥り焦りを感じていた 上司が一生懸命働いてなんで下っ端の自分が楽してんだと 必死で師匠の後をついて行った

その師匠である社員も今は別店舗で働いている この人について行きたいとこの人の元でもっと色々な事を学びたいと思ったのは本当にはじめての事で 働くことはただただ苦痛でしかないと

誰もやりたがらない仕事をしているから 苦しい事をしているからお金をもらえるんだ そう思っていたがその認識は間違いだったと今は思う

働くことは学ぶことなんだと 毎日出勤して何か1つでも気づきを見つける ただ毎日同じ事を繰り返してるだけじゃ何の意味もない

そう本社の人に自分のもっと上の上司?に教わった

なんだよこの会社には鮮魚にはこんなおもしろい人がゴロゴロいるのかよと ほんの立ち話程度でしか話したことはないけれど ほんとにその2人には大切な事 もっと広い範囲で仕事のやり方を働き方を教わった それをどう活かすかはもちろん自分次第だけれど 確実に活きているような気がする

師匠と働いていた時は毎日楽しかった

俺より良い奴、できる奴はたくさんいる 俺はもう引退するからお前は頑張れと そう言われ続けてきたし その度にまだまだ教わってない事がたくさんあるからもっともっと勉強させてほしいと伝えてきた

そんな人がいなくなった

自分の中でコレはコレで学んできた事を活かすチャンスでもあるなと まだ今の場所で学ぶ事があるのではないかと そう考えてはいたけれど

本当に正直に言うと嫌になった 生きづらい 初めて包丁握りして作業していたときに やりたくないと心底感じた

もう、刺身なんて切りたくない 切っても切っても全然減らない 1つ切り終え次の作業に移ろうと振り変えれば山のように積まれたトレーがたんまりと残っていた やる気がない時とは違うどん底に落ちた


今の場所にやりたい事も居場所もない

あとの事なんて知りたくないし知らない

自分の人生なんだから 

自分のやりたい事を好きな事をしていく 

誰のためでもなく自分のために


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