「ボードゲーム作り×学校教育を先生とともに トライアル編」を開催しました!
学校の先生が主体となり、対話を通じて”楽しみながら学びを得られる”ボードゲームを作るワークショップを開催しました!
こんにちは、cokowill飯塚です。
11/3(日)に、「ボードゲーム作り × 学校教育を先生とともに トライアル編」を開催しました!
cokowillの「ボードゲーム作り×学校教育を先生とともに」とは、小中高の子どもたち自身が授業の中で”ボードゲーム作り”に取り組むことを通して楽しく学びを探究すること、そして、プロセスを通して起業家精神を身に着けて行くことを目指し、先生とともにプログラム作りをしていく取り組みです。
活用シーンとしては、プレイフルでクリエイティブな探究学習の実践として活用したり、修学旅行や実地研修での気付きを学校に戻ってから追体験する振り返りとして活用することを想定しています。
ボードゲーム作りは、新規事業創出や起業など事業立ち上げに類似要素が多く存在し、ゲーム作りに取り組んだ大人も子どもも起業家精神(想いに基づき行動する、共創を可能にする力)を育むことができる可能性があります。
また、チームのための創発の発想法を身に着けること、また、チームで取り組む中でコミュニケーションスキル、合意形成スキルを楽しみながら培うことも期待されます。
今回のトライアル編は、11/3と1/5の2日間に渡って実施予定で、その第一回を11/3に行ないました。
第一回は、ボードゲーム作りのゲームを作る前にもっとも大切な「何を誰に伝えたいか?」について、チームで向き合いました。
※2019年夏〜秋に「ボードゲーム×教育×働く」のイベントを開催しました!
過去の開催記事はこちら
学校現場で活躍される先生と、さまざまなバックグラウンドを持つ学生・社会人コラボレーターの方にもご参加いただきました!
当日は、対話の中で、それぞれの個性や価値観をぶつけあい、考えては壊し、全員が全力でゲームづくりに取り組む、充実した濃いイベントになりました。
cokowillが目指す”Create from Difference”を体現するような、とても実りある時間になりました。
このプログラムの全体は以下のようになっていますが、そのうち今回はPhase1の一部を実施しました。
そして、今回のプログラムは4部構成で「ゲームを作る上でチームの伝えたいこと、伝えたい人が明確になっている状態」がゴールでした。
まずは、アイスブレイクとして、ワードスナイパーというゲームで遊んでみました。
お題は、「”う”から始まる”目に見えないもの”」。3人1チームになり、それぞれ答えを考えて発表し合いました。
美しさ、旨味、宇宙…など各チームから様々な答えがでてきて、盛り上がりました!
チームで取り組むゲームをやることで、初対面同士で緊張していた雰囲気がほぐれ、参加者に少しずつ笑顔が見え始めました。
そして、いよいよ本題のイベントに入っていきます。
Work1:チームで大切にしたい想いって?
Work1ではNVC(Nonviolent Communication)という手法を使い、一人一人それぞれが大切にする想いを明確にしました。
チームで輪になり、1人5分でイベント参加の理由やチームメンバーのイベント参加の背景やゲームづくりに込めた想いを共有しあいます。
このときに大事なのは、話し手の意見を評価判断しないこと。
話し手は自分の感情や想いを伝えることに専念し、聞き手は、質問などせずにただ話を聞き、受け入れることが重要です。
私もこのワークに参加しましたが、聞き手のときに話を評価せずただ聞き、受け止めるというのが想像以上に難しく、いかに日常的に私達が無意識のうちに他人を評価し、出会ったことのない価値観を受け入れ広げる瞬間を逃しているのかを痛感するワークでした。
一方で、自分が話し手のときには、他のメンバーとの対話を通じて、自分では気づけなかった自分を発見できた感覚があり、新鮮な気持ちになるとともに、自分がこのイベントに参加する意義や想いを研ぎ澄ますことができたように感じました。
また、対話を深めていくうちに、一人ひとりの想いの違いはありながら、日本の教育を変えたい、子どもたちがもっと生き生きと過ごせる環境を作りたい、という根本の願いはチームで共通していることが感じられ、この時間で一気にチームの絆が深まったように感じました。
そして、一人一人それぞれから出てきた想いをベースにチームとしての想いをひとつにまとめました。
Work2:チームの伝えたいことって?
次は、さらにチームの伝えたいことを明確にするために、創発カードを使い、Work1で決めたテーマの新しい側面を発見するワークを行いました。
各チーム異なるアプローチで新しい側面を発見しにいきましたが、外に出かけて「なんかちょっと変」なもの見つけ、そこからから類推してテーマの新しい側面を発見するチームもありました。
外に出てみると、「日本酒セルフ飲み放題」という看板があったり、古い外装の中におしゃれなカレー屋さんがあったり…
なんでもないような道でも、意識を向けるだけでもなんだこれ?という発見がたくさんありました。
各チームごとに見つけた新たな視点でテーマを見直し。
「感情の輪」をテーマにしたチームでは、「感情をデザインすると面白そう!」という意見や、「RPGゲームのように主人公の成長につれて使える感情が増えていき、それを武器にしてさらに成長するようなゲームが面白いのでは?」という意見など、枠組みにとらわれない発想で議論が白熱していました。
Wok3:誰に伝えたい?
伝えたい想いや体験を言語化したあとは、「誰に伝えるか」というターゲットのペルソナづくりを行いました。
年齢、住んでいる場所、家族構成、週末の過ごし方…などの質問に対してチームで答えを考えながら、どんな人にこのゲームを届けたいのかを明確にしていきます。
ここで面白かったのが、「誰に伝えるか」を明確にしていくことで、「その人に届けたいのはさっき話して決めたことなのか?」という疑問がチーム内で浮かび上がり、Worl1や2で考えたこと・決めたことが揺さぶられるということでした。
考えてはまっさらに戻し、言語化できない想いをチームで協力しながら少しずつ言葉にしていき、また考えてはまたやりなおす、という作業を繰り返すことで、各チームの伝えたい想いが煮詰まって洗練されていったように感じました。
今回、一緒にゲームを作ってくださっているゲーミフィジャパンの石神さんから、「誰でもすぐ言語化できるゲームはだいたい失敗する」という言葉がありましたが、まさに言語化できない想いに向き合う体験が各チームで発生していました。
そのため、実は、Work3に入る時点で3時間ワークをしていたのですが(!)、最後まで各チームとも議論のスピードが落ちることなく、熱量が高いままイベントが終了しました。
参加していただいた皆さま、5時間という長丁場のワークショップですが、最後まで一緒に場をつくり、走りきってくださり、ありがとうございました!
今回のトライアル編の続きは年明け1/5に開催となりますが、次も一緒に良い場を作っていければと思っています。
<ゲームマーケットでプレゼンします!>
ゲームマーケットにて、cokowill副代表の秋元が「ボードゲーム作り×学校教育を先生とともに」について、プレゼンをします!
11/23(土)15:45~16:15
東京ビッグサイト(青海展示棟)
研修ゲームラボコーナーにて
http://gamemarket.jp/booth/gm2840/?
<次回イベントのお知らせ!>
Work Design CAMP新しい学び、未来を見据えた学校づくり
~社会と学校をつなぐ~
https://20191203miraiotonalab.peatix.com/
放課後NPOアフタースクール代表理事、新渡戸文化学園理事長 平岩国泰さんのお話を聞きながら、参加者の皆さんで話す時間も設けております。
ぜひご参加ください!
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