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ちいさなジャム工房ができるまで(2)ステイホームがもたらしたもの
2020年の春から、世の中は一変してしまいました。小中学校は休校になり、公共施設は閉まり、県外への移動は制限され。
その頃まで私は、鎌倉にある家と配偶者の住む秋田とを行ったり来たりして暮らしていたのですが、それもかなわなくなりました。行ったり来たりできないなら、配偶者のいる秋田で暮らすことに。
それまでのように、ジャムを作っても、友達に手渡すこともできない。でも時間だけはいっぱいあるので、ジャムはたくさんできる。
いま思うと、この頃からジャム作りにのめりこんでいきました。ただジャムを煮る、のではなくて、果物どうしやハーブやリキュールとの組み合わせを考えるのが、楽しくてしかたなかったのです。
幸いというかなんというか、我が家には充実したバックバーがあって。
カクテル作りが趣味の配偶者が集めたものです。ちょっとしたバーくらいの品揃え。私はここから、いくつかリキュールや蒸留酒を拝借して、ジャムとの組み合わせを試しました。カクテルの風味からヒントをもらうことも多くありました。
果物どうしを合わせたり、ハーブを加えるのは、お菓子作りが好きだったわたしの得意分野。有名なケーキの風味を模したものを作ろうとしたことも。
こうして、少量多種のジャムが生み出されて、「よかったら味見して」と、やはりステイホーム中の友人に送ったのが、ジャム工房のはじまり…だったかもしれません。
作る工程をFacebookに載せていたので、興味を持ってコメントくれた方には「試食よろしく!」と送りつけたり。この時期、ご自身または家族が在宅勤務の人が多かったので、気兼ねなく宅配便を送ることができた、ということもあります。宅配便を受け取るのって、日中外で働いていると面倒だったりしますよね。
「このジャム、売ってもらえませんか」と、お声かけいただいたのは、この頃です。自負の作ったものが商品になるのか!とは新鮮な驚きでしたが、実際に売り出すためには必要な手続きがたくさんあるわけで。 (3)に続きます