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長いお別れ

製造中止前に買いためておいたPRO400H。そのフィルムの箱から3本抜き取り、Rolleiflexとともにプラハへ持参しました。そういえば、春の終わり、買ったばかりのRolleiflexにPRO400Hを装填して向かった先もやはりプラハだったなあと懐かしく思い出しました。それから15年。再びRolleiflexとプラハで撮った写真を、今回は投稿しようと思います。

白黒写真かカラー写真かと問われれば、私は白黒の写真集を好んで見ますし、自分で撮る写真も圧倒的に白黒が多いのです。それでも、「雲間から差し込んだ冬の光を浴びて黄金色に輝くプラハ城」、この場面の臨場感のようなものは、やはりカラーフィルムでないと残せません。それを考えると、PRO400Hが製造中止されて何年も経ったいまでも残念でたまらなくなるのです。このフィルムの製造中止後、KODAKのカラーフィルムも何度か使ってみましたが、やはりどうしてもピンときません。私が使いたいカラーフィルムは、このPRO400Hでしかないのです。

私の手元にあるPRO400Hも残すところあと13本。
『長いお別れ(The Long Goodbye) 』とは、レイモンド・チャンドラーの小説のタイトルですが、私は今まさに長年使い続けた大好きなカラーフィルム、PRP400Hとの「長いお別れ」をしている最中なのだと、改めて実感しています。

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