緊急事態における生と社会ーコロナと原発事故に共通する問題についてー
東日本大震災・東京電力福島原発事故から10年が、さらにコロナ禍の非常事態から1年が経過しました。ここでは、「コロナと原発事故に共通する問題」と題して、以下のような連載投稿を計画しています。
1.コロナと原発事故に共通する問題①緊急事態は収束したのか?―時系列から振り返る―
1.1 原発事故後の10年を振り返る
1.2 コロナ禍の1年を振り返る
1.3 緊急事態は収束したのか?
2.コロナと原発事故に共通する問題②緊急事態はなぜ収束しなかったのか?
2.1 国家にとっての「非常事態」
2.2 境界の制定
2.3 被害把握の方法
2.4 特定のイデオロギーへの方向転換
2.5 復旧、保障(補償)と回復の欠如
2.6 当事者の排除と自己責任論
3.コロナと原発事故に共通する問題③緊急事態を収束させなかった統治の、本来の目的は何だったのか?―生政治と例外状態の主権権力から―
3.1 指標としての人口と経済
3.2 ミシェル・フーコーの生政治論
3.3 非常事態・非日常の常態化
3.4 ジョルジョ・アガンベンの例外状態論
3.5 主権権力による例外状態の常態化とその生政治的意図
4.コロナと原発事故に共通する問題④緊急事態を収束させるために必要なことは何か?
4.1 緊急事態を収束させるために必要なこと①:市民権(二重住民票、人権ではなく市民権を:『ホモ・サケル』から)
4.2 緊急事態を収束させるために必要なこと②:社会の回復(災害研究と日本農村社会学の理論から)
4.3 緊急事態を収束させるために必要なこと③:復旧(土地と環境、「元通りに戻すこと」、事態収束とは復旧のこと)
この1年であまり論じられてこなかったことではありますが、コロナの蔓延と原発事故の問題には、はっきりと共通するものがあります。原発事故から10年、コロナ禍から1年をきっかけに、勉強や執筆を進めながら考えをまとめていきたいと考えています。
これから週1回のペースを目標に投稿していくつもりですが、分量や頻度などはどうなっていくか見通しが甘い部分もあります。1章あたり3~6項を予定しているため、1章分を書き切るのに1か月は要してしまうかもしれません。興味のある方はお付き合いいただけると幸いです。感想やコメントなども、ぜひお待ちしております。
またこのページについて、リンク集、またコロナ関係の記事や批評の紹介などは、こちらのマガジンをご覧ください。
2021年4月6日 横山智樹
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