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#ジョルジョ・アガンベン
「緊急事態」はなぜ常態化するのか?
◆はじめに東京オリンピックが開催され、閉会を迎えた中で、日本国内の新型コロナウイルスの感染者数は過去最多を更新し続けている。
これまで1年強の間は、緊急事態宣言を出し、緩やかであるにせよ私権制限を行うことが、感染拡大を抑制するための有効な方法とされてきた。
しかし、現在の状況はこれまでとは大きく異なっている。
これまでの政府やメディア、国民の関心は「緊急事態宣言をいつ解除するか」、あるいは「
「生命」のために「人生」をあけわたしてしまうということ—感染拡大防止と私権制限—
◆ここ一週間の流れ
この記事を書いている2021年8月5日現在、東京の感染者数は過去最多の5042人を記録した。
当然、ここでいう感染者はあくまで検査で陽性反応が確認された人数ではあるものの医療現場はすでに崩壊しかけており、これを受けた(であろう)政府が示した中等症患者を自宅療養させる指針が物議を醸している。
さて、最近のこのような状況を受けてか本格的な私権制限を含むロックダウン(都市封鎖)を