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Election day night 11/5 - 群青色の夜空に三日月がダイヤモンドのように煌めいて

赤茶色の葉だけが残った木々が、秋風にわびしく揺れている歩道を歩く時、見上げた晩秋の夜空に、煌めく繊細なシェープの三日月と枯れ葉のコンポジションが晩秋の哀愁を漂わせます。その晩秋の詩的な情景をカメラに収めました。Yo-Yo Maのチェロ演奏を聴きながら、NYの枯れ葉の季節を感じて下さい。

Short Video :Autumn in New York 2024

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11月5日、夜の帳(とばり)が下りる頃、言葉にならない失望と失意の空気が漂い始めていた。4年に一度の米国大統領選開票の夜、開票が進むほどに、この街に漂う言い知れぬ失望感が感じ取れた。翌朝の11月6日、カフェに座る人々は、遠くを見つめながら目に涙さえ湛えていた。私は今、その表現しがたい空気に包まれている。胸中には言葉に出せない失意と絶望感が入り混じった複雑な思いを抱えながら、人々は平常通り、朝のコーヒーをピックアップして通り過ぎてゆく。いつも通りでありながら、笑いのない担々とした朝だった。
全てが終わり、改めて、勝者よりも敗者の振る舞いに感動を感じている。
私も皆と同様に、失意の中に過ごしながら、自分の気持ちの対処に少し苦労している。むしろ、敗者の言葉の中に共鳴と感動を見出して、慰められる思いでいる。いつだって諦めないと前に向かってきたのだから、勇気を奮い立たせて、自分の生きる小世界で自分は何ができるかを考えていこう、そんなきっかけになっている。
ハリス氏が選挙の結果を受けて敗北を認め、支援者に向けたスピーチは、私の心に響いた。

ハリス氏の敗北をうけてのスピーチ抜粋:

皆さんありがとう!ありがとうございます。私は皆さんの事が大好きです。
私は今、胸がいっぱいです、皆さんの私に対する信頼への感謝、私たちの国への愛、決意で満たされています。
この選挙結果は私たちが望んだものでも、闘ってきたものでも、票を投じたものでもありません。しかし、アメリカの約束の光は、この先も明るく灯り続けます。私たちが諦めず、闘い続ける限り。

そして、敗北を認めながらも次のように続けた。

私たちの国の核心にある理想、アメリカが最も輝く理想のための闘いです。私は諦めません。私は、アメリカの人々が自らの夢や野心、大志を追い求められる未来のための闘いを決して諦めません。
私たちの自由のための闘いは、厳しいものになるでしょう。しかし私がいつも言っているように、私たちは困難な仕事を好みます。困難な仕事は良い仕事です。喜びをもたらす仕事です。私たちの国の為の闘いは、いつだって価値のあるものです。いつだって。
大切なのは絶対に諦めないことです。決して諦めないでください。世界をより良い場所にするための努力を止めないでください。あなたには力があります。力があるのです。

敗北の中から立ち上がる勇気を持てる人こそ、勝者なのだと信じます。大統領選を終えて、感謝祭が過ぎれば、街中にクリスマスのイルミネーションが灯り、ツーリスト達の賑わいが溢れます。  


2024年晩秋のニューヨークより



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