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【カウンセリング日記1】生きづらさの原因探しの旅が終わった日

私はどうしてこんなに生きづらいのだろう、不安で寄るべないのだろうとずっと思ってきた。両親は立派な人で、申し分なく愛情を与えてもらったと思っている。
私は真面目で優秀で温厚な性格で、恋愛以外はたいてい人並み以上に上手くできてきた。それなのになぜか、いつも、いつも、しんどくて、不安だったのです。

仕事で認められれば、結婚すれば、子供を産んで育てれば、もう少し人生を重ねれば、この自信の無さもだんだん経験に裏打ちされて腹が据わってくるんじゃないかと信じていました。若い頃誰かが言ってた「40過ぎたら何も怖いものは無くなった」という言葉が、自分のものになると希望を持っていました。

しかしそんなことはなく、何をしても自信などつかず、不安は増すばかりです。
ほとんど絶望していた時に、ある方に30分話を聞いてもらう機会がありました。なんでも話していいということだったので、頭の中で散らかっていた、こんなこと人に聞かせてどうするんだというような、しょぼくれた中年女の心のうち、不安、自責、寄る辺なさを聞いてもらいました。そのかたが、最後にアドバイスをくれたのです。
一度きちんと臨床心理士のカウンセリングを受けてみませんか、と。

そして紹介していただいた方と、今日初めてセッションをしていただきました。
穏やかに話を聞いてくださる女性の臨床心理士さんでした。

私の母は仕事が忙しく、産後8週の産後休暇だけで育休なしで復帰しました。私は生後数ヶ月で保育園に預けられ、そのお迎えも両親ではなく近所に住む親戚が日替わりで来てくれるなど、安心して身を預けることができる環境がありませんでした。
そのぶん、両親は休日には様々な経験をさせてくれました。旅行やレストラン、コンサート、観劇、天体望遠鏡、顕微鏡、36色の色鉛筆、たくさんの本、、、。知的な愛情をたくさん受けました。私の今の上質世界はその頃親に授けてもらったもので構成されています。親は親なりに、当時できる限り私を愛してくれたと思います。だからどうしても、親のせいだと思いたくなかった自分がこれまではいました。
けれど、親の人格とは関係のないところで、私には動物的な愛情が足りませんでした。そのため、愛着形成がうまく行かず、十分に育たなかった回路があるということでした。

人間を一本の木だとすると、土の上に茂る枝葉と同じだけの大きさの根っこが、土の下にあるのが本当だそうです。
私は、その土の下の根っこが小さいのにも関わらず、一生懸命、上の木を伸ばし、枝を広げようとしていました。
それを聞いた時、ああまさにそうだなと思いました。
この寄る辺なさを表現するならば、本当にその通り。

これまで海外に行って意識の探究とか、いろんなワークに取り組んできました。
どれをやっても上手く行かなかった、この根本的な寄る辺なさだけは、どうにもならなかった。それは根っこがちゃんと育っていなかったから。

これまでなぜ自分はこうなのかと、原因を探して長い時間を費やしてきましたが、今日をもって、原因探しは終わろうと思います。

ここから先は、その根っこをどうやって育て直すか。
それに取り組んでいこうと思います。

土の上の枝葉を立派にすることは、一旦お休みします。

その臨床心理士さんのクライアントさんには、70歳の方も、90歳のかたもおられるそうです。そして、変わっていかれているそうです。

2ヶ月後にまた予約をしました。さあ、自分の根っこを育て直して行きましょう。

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