11/23 30分間その空間を買う・食と愛
おはようございます。朝だからおはよう。
意味もなく落ち込んでいる。落ち込む私を乗せて電車が走り出した。さよなら秋田。
電車に乗る前、30分以上時間が空いたのでカフェで黒豆茶を頼んで書き物をしていた。
550円で30分、飲み物付き。机・椅子ありの空間。カフェの一角。
高いのか安いのか。少し高い気もするけどオマケの飲み物が美味しいから全然あり。
もはや飲み物はオマケになっちゃってる。周りはモーニングとか食べてた。
カフェで長居する人のせいで売上が、というのが問題視されているのをテレビかなにかで見た。
いっそドリンク付きの空間なん分なん時間分として売り出しても…とか思ったけどなんか違うしずれてるよね。カフェは飲み物を出す場所。
雑に飲んでごめんね、と思った。黒豆茶は美味しいけど、適温を過ぎると流石に味も落ちる。
ごめんね、とやや温い黒豆茶を飲み干して店を出た。
母の愛、大量のお持たせ惣菜パン。そのうちの一つをさっき電車内で開けて食べた。
秋田のパン屋さんがスーパーに卸してるやつ。その名も『オランダ焼き風パン』。時々『オランダ焼きドラム』とも書いてあって、ドラムの方が私にはお馴染み。
パンを持っていく度に私はアルプスの少女ハイジの、ハイジが白パンを大量にかばんに詰めたエピソードを思い出す。
おばあさんの為に詰める。山には硬い黒パンしかないから、柔らかい白パンを食べさせたい一心で。
ほんとのところ、ハイジはちゃんと全話通して観たわけではない。小さい頃アニマックスでやってたら観る程度だった。でも白パンエピソードは印象的だったので覚えている。
山に黒パンしかない、のと同じように思われているのだろう。母には。
確かに私の嫁ぎ先は田舎だし山の方だけど。オランダ焼きドラムは流石にないけど。
食べ物と愛情は関連するよなーと帰省するたび思う。
ダイニングテーブルに座っているだけで次々食べ物が出てくる。次々レンジにかけて、テーブルに並ぶ。箸を渡されて食べる。グラスに水出しの麦茶を注がれる。
あれもあったよ、これもあるよ、いっぱい食べれ。
愛されてるなあとしみじみしちゃって食べきれない。
美味しいよと素直に感想を返すことでこちらの愛情も伝わっているといいなと思う。
実家のありがたみというか、帰るところがある幸せというか、別に嫁ぎ先で辛い思いをしたとかではないが徐々に分かってきて自分の成長を感じる。