赤い風船にこの気持ちを、、
乗せたら誰かに届くかな❤
ゆーとる場合か。
noteもだいぶ久々になってしまいました。書くことは頭にあっても、日々忙しく心ここに在らずで生きているためどうにも書けずにいました。
あー、詩人か、高等遊民か、でなければ何者にもなりたくない!!!
私が大好きな作家さん、森見登美彦氏の『恋文の技術』という小説を読みました。
友人におすすめの本を聞かれて、森見登美彦氏をおすすめしたのですが、なぜか友人が1番初めに選んだのがこの本でした。
結構森見登美彦の本は見つけ次第買って読んでいるつもりだったのに、私が知らん所から読み始めたわこの子って思った。
普通『四畳半神話大系』とか『夜は短し歩けよ乙女』とか有名どころからいかない?
そんなこんなで「おもしろかったよー」と言われ、私も買って読んでみました。言われてから読み終わるまで半年以上かかってるけど。でも達成出来たことに意味がある。
『恋文の技術』
一筆啓上。文通万歳!――人生の荒海に漕ぎ出す勇気をもてず、波打ち際で右往左往する大学院生・守田一郎。教授の差し金で、京都の大学から能登半島の海辺にある実験所に飛ばされた守田は、「文通武者修行」と称して、京都にいる仲間や先輩、妹たちに次から次へと手紙を書きまくる。手紙のなかで、恋の相談に乗り、喧嘩をし、説教を垂れる日々。しかし、いちばん手紙を書きたい相手にはなかなか書けずにいるのだった。
Amazonの説明欄からの引用です。
この小説、「書簡体小説」と呼ばれるもので、ほぼ全編にわたって主人公から誰かへの手紙の形で書かれています。
守田一郎という主人公がいて、実験所の谷口さん、マシマロ野郎こと小松崎くん、に恋され恋する乙女の三枝さん、さらに森見登美彦氏。それ以外にもたくさん登場人物がいるのですが、その誰もが滑稽でかわいらしくひねくれている。
森見さんの小説はいつも登場人物が(色々な意味で)濃いのですが、今回は書簡体小説のため、手紙を通して見える彼らの生活はより近く、濃く感じました。
なんだかんだいってちょっと甘酸っぱいのだよな。こっぱずかしくなる。
守田一郎の感情と一緒に自分も転げ回っているような小説です。
あと森見登美彦の小説は色々な世界が繋がっていたりするから、何冊も読んでいると面白い。沢山読んで、繋がるところを発見するとこの物語たちの世界が広がっていくというか、世界が深みを増していく気がします。
今回は赤色の風船がキーだったけれど、森見登美彦氏の小説は大半に赤いイメージがあります。『夜は短し歩けよ乙女』然り、『宵山万華鏡』然り。
『ペンギンハイウェイ』を私はちょっと異質に感じたのだけれど、その理由も多分赤のイメージがある作者が青のイメージの物語を書いたからではないかなと思っています。
『恋文の技術』、読んでみてくださいまし。
森見登美彦を愛読している私は大日本乙女會の一員になれたりしないかしら。一応私は黒髪の乙女ですし。
おやすみなさいまし。
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