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ぼくらは「すき」でできている。学びに大切なひとつのこと
学びって「成長しよう!」みたいなことを思いがちだけど、『すき』を根っこにするべきだと思うのです。
学ぶなかで、すきなものほど時間をかけられるし、もっと知りたいという探究心も生まれます。その結果、深い理解に辿り着くこともできます。
すきだからこそ夢中になった子どもの頃
子どもの頃のことを思い出してみてください。まわりにこんな子たちはいませんでしたか?
・めっちゃ三国志にくわしいやつ
これはぼくの世代だけかもしれませんが、三国志にくわしいやつが、クラスに3人はいました。そんな彼らの会話は、周りを寄せつけないほどのインテリジェンスを放っていたものです。
だって、子どもなのに、教科書にも出てこない曹操だとか、関羽だとかの話をしているわけです。ぼくは『信長の野望』派だったので、ついていけませんでした。
・やたら絵がうまい子
子どものころに、絵がうまいって、尊敬する特技の一つです。学級新聞に挿絵を描いたり、リクエストすると、ささっと上手なイラストを描いてくれたり。
ぼくの奥さんは、絵を描くのが好きだったそうで、絵本を買ってもらったり、美術館に連れてってもらったりしたそうです。
そして、プロの絵を見ては「こう描くのかぁ〜」と研究していたとか。
・電車のことならなんでも知っているやつ
近所に住んでいた立川くんは、めちゃくちゃ電車にくわしい子でした。電車のことはもちろん、その電車がどこを走っているのか、どの県をまたいでいるのかとか、やたら詳しいんです。
だから、聞いたことないような地名を知っているし、日本地図を見て、どこが何県なのかも頭に入っているんです。
小学校のころに、日本地図に県名を埋めるテストが苦手だったぼくは、とても尊敬していました。
この子たちに共通するのは、「すき」を起点に、どんどん知識のレベルを深め、興味の範囲を広げていることです。
自分はなにが「すき」なんだろう
「すき」は「成長しよう!」の何倍も遠くに、ぼくたちを連れて行ってくれるのではないでしょうか。風に吹かれるタンポポのわたのような感じです。
ぼくの場合は、イギリスのモッズカルチャーが、それです。
中学生の時から英語が苦手でした。英検3級止まりです。いや、受かってないかもしれない……
なのに、大学時代にモッズ文化にはまり、英語もしゃべれないのに、コックニー訛りの英語がしゃべれるようになりたい一心で、イギリスに留学へ。
※コックニー訛りがわからない人は、映画『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』をみてください!
とはいえ、いまだに英語はしゃべれませんが……ぼくのポップアイコンは、スティーヴ・マリオットとポール・ウェラーですし、髪型にはイギリス風味を必ず入れます。
モッズが好きで、イギリスのカルチャーが好きになり、いぶきを感じたくてイギリスに留学し、モッズミュージックを起点に、50年代、60年代のアメリカの黒人文化に興味を持ち、黒人ミュージシャンがいかに白人に認知されていなかったのかを知り(マディウォーターズ!!)、音楽の観点から人種差別を考え……という感じで、一つの『すき』が次なるすきへとぼくを運んでくれます。
こういう経験は、誰にでもあるはずです。
自分を作るのは、『すき』から始めた学び
『すき』から始まると、学びが生まれ、結果的に成長します。『すき』がぼくらを作ってくれるのです。『すき』を小脇にかかえて、街へ出よう!ってね。
▼スタディサプリのこのシリーズ、なかなか素敵です
▼Mods心をくすぐる映画について
シナリオ・センターは、1970年に優秀なシナリオライター・脚本家、プロデューサー、ディレクターの養成を目的に、新井一が設立。
ジェームス三木さん、内館牧子さん、岡田惠和さんなど700名以上の脚本家、小説家を輩出する学校。毎クールの連ドラ7割ほどの脚本を出身ライターが執筆。
▼ぼくが目指す教室のかたち
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